日本政策金融公庫での不動産投資の融資は可能?メリット・デメリットを徹底解説
事業の融資と言えば日本政策金融公庫をまず思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
日本政策金融公庫は政府出資の金融機関で、金利が低く保証人が不要である事から事業用の融資を受ける金融機関として人気があります。創業する方や中小企業・小規模事業者といった融資を受けにくい方にも積極的に融資を行っています。一方で、審査が厳しく返済期間が短いというデメリットもあります。
日本政策金融公庫は不動産投資においても融資を受けることは可能なのでしょうか?
日本は政策金融公庫で融資を受けるメリットとデメリットを解説し、最後に不動産投資で融資を受ける金融機関についてお伝えしていきます。
目次
Toggle不動産投資の融資を日本政策金融公庫で行う事は可能?
日本政策金融公庫は2008年に設立された100%政府出資の政策金融機関で、経済活性化のために「一般の金融機関が行う金融を補完すること」を使命としています。そのため国の中小企業・小規模事業者や農林漁業者等「民間の金融機関から融資を受けにくい方」の資金調達に重点を置いています。
不動産投資を行う個人は「小規模事業者」に当てはまりますが、日本政策金融公庫では投資目的の融資を行っていません。そのため日本政策金融公庫で融資を受けたい場合は、不動産業を目的とした事業計画書を作成することになります。
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日本政策金融公庫から融資を受けるメリット
日本政策金融公庫から融資を受けるメリットを5つご紹介します。
低金利、融資を受けにくい方の為の優遇制度、保証人が不要といったメリットがありますので、順番に見ていきましょう。
1. 金利が低い
民間の金融機関のように利益を出す事を目的としていないため、金利が低く総返済額が安く済みます。融資を受けたい金融機関として日本政策金融公庫が人気がある理由は「金利の低さ」があるでしょう。
例えば、ほとんどの業種事業者が利用できる一般貸付の利率は無担保の場合で1%代後半から2%代前半、担保を提供する場合は0%代前半から2%代前半です。融資額や年数にもよりますが、日本銀行の金融緩和政策により民間の金融機関も金利が低いため、無担保で2%台前半の金利で融資を受ける事が出来ますので「比較的低金利」という状況です。
2.女性、35歳未満の方、55歳以上の方には優遇制度がある
新たに事業を始める場合や、女性または35才未満や55歳以上の方で一定の条件を満たした時は、通常より低い金利で融資を受けることができます。
日本政策金融公庫は「民間の金融機関から融資を受けにくい方」への融資に重きを置いている事から、事業の実績がない方や融資を受けにくい方を優遇しています。該当する方は、一度支店の窓口まで話を聞きに行ってみましょう。
様々な優遇措置のご案内を受ける事ができます。
3. 保証人が不要
金融機関で融資を受ける場合、ほとんどの場合は保証人が必要ですが日本政策金融公庫では税務申告を2期以上行っている個人は保証人が必要ありません。
「融資を受けたいけど保証人がいない」とお困りの方には嬉しい制度です。
4. 日本全国に支店があり、対応エリアが広い
日本政策金融公庫は全国に152支店があり、メガバンクが対応しきれないエリアでも支店に直接足を運び話を聞きに行く事が出来ます。
融資を受ける方の居住地や不動産の所在地により担当エリアが決まりますので、郊外にお住まいの方や不動産を持っている方は一度検討してみましょう。
5. 団信への加入が任意
民間の金融機関では団体信用生命保険(団信)への加入はほぼ必須ですが、日本政策金融公庫では団信への加入は任意です。
団信の保険料はほとんどの場合ローンの金利に上乗せされますが、生命保険に加入しており、団信への加入が不要と思われる方にとっては金利が低くなるというメリットを享受できます。
日本政策金融公庫から融資を受けるデメリット
日本政策金融公庫で融資を受けるためには、自己資金が必要、審査や不動産の評価が厳しいといったデメリットも存在します。これまで見てきたメリットと共に、5点のデメリットを把握した上で、融資を受けるかどうかを決定しましょう。
1. 担保となる不動産の評価・審査が厳しい
不動産事業では担保となる不動産を金融機関に評価された上で融資を受けることになります。日本政策金融公庫は他の金融機関より評価が厳しめと言われており、評価額が低めに見積もられることが多いという声もあります。融資額は評価される額によって決まりますので、自己資金が少ない方や、購入資金のほとんどを融資でまかないたい方は別の金融機関を当たったほうが良いでしょう。
また、融資の審査が厳しく、審査に落ちても理由が伝えらえないため「審査基準が分からない」といった不満の声もあります。
2. 提出書類が多い
政府出資の金融機関ということもあり、民間の金融機関と比べて提出書類が多いです。
民間の金融機関で融資の際に持参するものは、本人確認書類・印鑑証明書・住民票や実印程度ですが、日本政策金融公庫では借入申込書、創業・事業計画書、申告決算書等の書類を提出しなくてはいけません。
また、店舗の営業時間が平日の9~17時ですので、土日がお休みのサラリーマンの方は直接足を運ぶ事が難しいかもしれません。
3. 返済期間が短い
日本政策金融公庫では返済期間が最大20年ですが、民間の不動産投資ローンは最大45年の借入が可能な金融機関も存在しますので、返済期間は短いと言えるでしょう。その為、毎月の返済額が多くなる点にも注意です。
4. 融資までに時間がかかる
融資の申し込み、担当者と面談、書類の提出、審査、融資の決定というステップを経て融資が行われますが、提出書類が多いということもあり融資までに時間がかかることがあります。
現在、新型コロナウイルス感染症に関する相談・融資も行っており、通常よりさらに時間がかかると推測されます。
5. 自己資金が必要
日本政策金融公庫で融資を受けるにはある程度手元にお金がある状態でないと審査が通らないと言われています。融資先の創業企業を対象として実施した調査では、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均で3割程度となっています。
不動産投資の融資に関しては、物件価格の半分を自己資金で準備しなければならないケースもあります。
融資を受ける金融機関を選ぶ基準とは?
融資を受けたい金融機関として人気がある日本政策金融公庫のメリット・デメリットをお伝えしてきました。
女性、35歳未満の方、55歳以上の方といった優遇制度がある方は一度融資を検討してみてはいかがでしょうか?
最大のメリットとしては金利が低い事ですが、民間の金融機関と比べ「大幅に低い」とは言い難く、書類の準備に手間がかかります。優遇の対象とならない方は別の金融機関を検討してみましょう。
不動産投資における金融機関の融資は、実は会社によって大きく変わります。
提携金融機関が多い不動産会社で物件も含めて提案をする事で選択肢が増えます。株式会社クレドでは、上場企業と変わらない程の金融機関の提携を持ち、優遇金利でご紹介が可能です。
不動産投資は「個人の社会的信用力」と「購入会社の信用力」により投資効果を最大限活かす事ができます。まずはお気軽にご相談ください。
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