アーリーリタイア(早期リタイア)についてよくある失敗談と対策をご紹介
アーリーリタイア(早期リタイア)に憧れを持っている方は多いでしょう。しかし、実際にアーリーリタイアしたものの、リタイア後に失敗だったと感じてしまう方も少なからずいらっしゃるようです。
本記事では、アーリーリタイアの特徴についてお伝えするとともに、よくある失敗談とその対策までご紹介していきます。
目次
Toggleアーリーリタイア(早期リタイア)とは?
アーリーリタイアとは、定年を待たずに仕事を辞めることをいい、早期リタイアとも呼ばれています。
今までの日本では、終身雇用制度が多くの企業で定着し、60歳や65歳で定年を迎えるまで働くことが一般的でした。しかし、現在は働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大の影響などで働き方の概念が見直され、新たな働き方が普及しつつあります。また、若い人を中心に、働き続けることよりも自分らしく自由な時間を生きたいという価値観も広まっているものです。
そのような背景もあり、定年を待たずに仕事から解放され自分の自由な時間を過ごすアーリーリタイアというスタイルが注目を集めているのです。
FIREとの違い
アーリーリタイアと同じような言葉で、近年注目を集めているのがFIREです。FIREとは、「Financial Independence, Retire Early」の略語で「経済的自立と早期リタイア」と言う意味を持ちます。
FIREもアーリーリタイアも定年を待たずに仕事を辞めるという点は同じです。
2つの違いは、リタイア後の生活の仕方にあるといえるでしょう。アーリーリタイアの場合、リタイア後の生活費は基本的にそれまでの貯蓄や退職金で賄います。そのため、ビジネスで成功するなど巨額の資産を築いた人がするというイメージを持っている方も多いでしょう。対して、FIREではリタイア後の生活費は、それまでの資産を元にした投資による不労所得で賄います。
アーリーリタイアでは資金が生活費で目減りしていくのに対し、FIREでは資産が減少しないという点が異なるのです。
>>>FIREとは?メリット・デメリットや具体的なステップをご紹介
アーリーリタイアの種類
アーリーリタイアは、大きく次の2つに分かれます。
・完全リタイア
・セミリタイア
完全リタイアとは、その名の通り完全に仕事からリタイアすることです。リタイア後に仕事をすることはありません。一方、セミリタイアは完全リタイアのように完全に仕事を辞めるのではなく、仕事量を抑えて収入を確保しつつ、自分の自由な時間も確保する方法です。
例えば、正社員からアルバイトやパートに切り替えて、労働時間を大幅に減らすといったスタイルがセミリタイアとなります。セミリタイアの場合、現役世代よりは収入が落ちるものの一定の収入を得られるので、完全リタイアよりも実現のハードルが低いと言えるでしょう。
アーリーリタイアのよくある3つの失敗談
アーリーリタイアにあこがれを持っている方も多いかもしれませんが、アーリーリタイアしたものの失敗してしまうケースもあるので注意が必要です。よくある失敗のケースとしては、次のようなことがあります。
・お金が足りなくなる
・インフレや円安などの外部要因で生活できなくなる
・暇になる
1つずつ詳しく解説していきます。
お金が足りなくなる
アーリーリタイアの失敗で最も多いのが、資金不足による失敗です。生活費をある程度見越して計画を立てていても、下記のような想定外の出費というのはつきものです。
・自分や家族の医療費
・家の修繕
・親の介護
・子どもの成長に伴う出費
また、自由な時間が増えることで、趣味などに予想よりも多く出費してしまうケースも珍しくありません。そのような出費により、資金が底をついてしまい失敗してしまう可能性があります。
アーリーリタイア前には、想定外の出費をできるだけ減らせるように念入りにシミュレーションしておくことが大切です。
インフレや円安など外部要因で生活できなくなる
どんなに念入りに資金計画を立てていても、災害や物価の上昇・円安など自分ではどうにもできない外部要因で失敗してしまう可能性はゼロではありません。特に物価の上昇時には、生活費がかさんで資金を圧迫してしまうものです。
退職前であれば、景気が上向くことで給料アップの可能性があり物価の上昇にも耐えられますが、退職後では資金が減少していく一方になります。外部要因は自分の力ではどうにもできませんが、一部の資産を外貨にするなど資産を守るための対策を立てておくようにしましょう。
暇になる
自由な時間が増えると自分の好きなように過ごせる反面、やりたいことがなければ暇になってしまい、精神的に苦痛を感じる方もいます。仕事を辞めることで、社会や人間関係も絶たれてしまい、孤独感からうつ病になってしまうケースもあるものです。
アーリーリタイアする前には、リタイア後の目的をしっかり立てておくことで、自由な時間を充実して過ごせるようになるでしょう。
アーリーリタイアで失敗しないための対策
アーリーリタイアを失敗させないための対策としては、次のようなことが挙げられます。
・資産運用の知識や経験を身に付ける
・セミリタイアでゆるく仕事を続ける
・リタイア後にやることを見つけておく
順にみていきましょう。
資産運用の知識や経験を身に付ける
資産運用の知識と経験を身に付けておくと、万が一の事態でもうまく回避できる可能性が高まります。例えば、インフレ時には株や不動産に投資することや円安時には外貨や外国株式を保有するという対策があるものです。これらの対策を打てるかどうかは、資産運用の知識の有無に大きく左右されます。
また、アーリーリタイアを実現させるためにも資産運用が重要です。本業の収入だけでアーリーリタイアを実現できるのは、ほんの一握りなのが現実と言えるでしょう。
多くの場合、投資などで資産運用し効率的に資産を蓄えることでアーリーリタイアを実現させるものです。資産運用の知識と経験を積むことで、アーリーリタイアをより現実的にでき、リタイア後も生活を守れるようになるでしょう。
セミリタイアでゆるく仕事を続ける
アーリーリタイア後に仕事を続けるセミリタイアであれば、アーリーリタイアの多くのデメリットを解消できます。仕事を続けることで収入を得られるため、資金が底をつくリスクを防げ、社会や人とのかかわりを持つことにもつながります。
リタイア後の仕事は、負担にならない程度のゆるさが大切です。趣味の延長線上の仕事や、それまでやりたかったことなどに挑戦するのも良いでしょう。
>>>サイドFIREとは?FIREの種類やサイドFIREのメリット・デメリットを解説
リタイア後にやることを見つけておく
リタイア後の生活を充実させるためにも、下記の例のようなやりたいことを明確にしておくことが重要です。
・趣味に没頭する
・やりたかった仕事に挑戦する
・旅行する
・ボランティア活動
・田舎で自給自足生活
・憧れの海外生活
何をしたいのかを明確にすることで、リタイア後の生活が充実するだけでなく、アーリーリタイアを目指す励みにもなります。
「とにかく仕事がイヤで辞めたい」といった動機の場合、リタイア後に失敗してしまう可能性があるものです。リタイア後の生活イメージを具体的に描いて、アーリーリタイアを目指すようにしましょう。
まとめ
アーリーリタイアの基本や失敗例と対策についてお伝えしました。
定年前に仕事を辞めるアーリーリタイアでは、自分の自由な時間を過ごせられるものです。
しかし、資金の不足や暇な時間などで失敗してしまうケースもあるため、しっかりと対策したうえでアーリーリタイアを目指すことが重要です。
アーリーリタイアを目指すうえでは、資産運用が必要になります。不動産投資であれば、資産運用としてだけでなくリタイア後の失敗対策としても有効なので、ぜひ検討してみてください。
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