不動産投資初心者のための投資物件比較!選び方とおすすめ物件を紹介します
不労所得の代表格として人気の「不動産投資」。かつては地主やアッパー層など、限られた人しかできませんでしたが、近年は「兼業大家」という言葉が一般化したことからわかるように、ビジネスパーソンが普段の仕事と並行して始めるケースも増えています。
そんな不動産投資ですが、誰もが成功できるわけではありません。いくつか押さえるポイントがあり、その一つが「物件選び」です。ここを間違うと期待していた収益が得られなかったり、思わぬリスクに足をすくわれることも…。
そこで今回は、投資の初心者向けに物件の種類や特徴などを解説します。
目次
Toggle【目次】
1.不動産投資とは
2.初心者は物件選びに注意すること!
3.投資物件の種類
・区分マンション
・一棟マンション
・アパート投資
・戸建て投資
4.初心者にもっとも向いている物件種類とは?
5.物件選びのチェックポイント
ポイント①:賃貸ニーズのあるエリアに建っているか
ポイント②:収益性と物件スペック
ポイント③:誰から買うのか
6.まとめ
不動産投資とは
不動産投資とは、賃貸マンションや戸建住宅、オフィスビルなどを購入したうえで第三者に貸し、賃貸運用で安定した賃料収入を得ることです。
大規模な物件だと企業やファンドが物件オーナーのこともあれば、中小規模の物件であればビジネスパーソンや専業大家など、個人投資家もたくさんいます。
物件の価格はさまざまですが、数百万~高いと億単位になるため、個人がおいそれと始められないと思われがちですが、決してそうではありません。
不動産投資を始める際は銀行など金融機関のローンを活用することができるので、必ずしも多額な購入代金を用意する必要はありません。
融資を受けた際は定められた期間中に一定の金額を返済すれば構いません。従来、株など他の投資の場合、投資家自身が資金を用意しないといけませんが、不動産投資は個人の社会的信用力を活用して資金を調達して始められるのが、最大の特長と言えるでしょう。
初心者は物件選びに特に注意!
不動産投資の最大のポイントは、「賃貸ニーズのある場所に物件を持つこと」これに尽きます。
いくらキレイで設備の整っていたとしても、入居者がいないことに家賃収入は得られません。広く言えば、首都圏など人口が多く持ち家よりは賃貸物件を選ぶ傾向がある単身者が多かったり、人口が増加もしくは減少が少なく空室リスクが低いエリアを選ぶのは鉄則です。
加えて、最寄り駅から徒歩10分以内、ターミナル駅に出やすい路線、スーパーやコンビニ、公共施設、病院、学校などの公共施設が近くにあるという点も見逃せないでしょう。これらを押さえつつ、建物の築年数や設備、種類も考えないといけません。
詳しくは後述しますが、新しい物件は設備が新しいですが価格は高く、中古になるほど価格は下がりますが設備は老朽化していきます。入居者は物件が所在するエリアの相場をよく知り、その上で築年数や物件設備に応じて毎月出せる範囲で家賃を決めて物件選びをしていきます。
そして、物件の種類も重要な選択肢です。不動産投資では資金や目的に応じて、「区分マンション投資」「一棟マンション投資」「アパート投資」「戸建て投資」のジャンルから選びますが。ここを間違えると大きな火傷を負うことになります。
例えば、アパート投資。部屋が複数あるので一度に賃料収入がゼロになる可能性は低いですが、購入金額が大く、物件の担保評価も低い傾向にあるので頭金として多額の資金が必要になり、ローンの規模は大きくなりがちなので、金利の上昇リスクや空室時の補填の為の余剰準備資金が必要になります。また、マンションに比べると立地が悪いことが多く、空室リスクは高くなります。
区分マンションと違い、計画的に修繕積み立てをしていない上に木造建物が多いので突発的な修繕費用もかかるなど、思わぬリスクに悩まされる可能性があるのです。不動産投資では選ぶ物件タイプにより特徴は大きく異なります。これらを踏まえたうえで、自分にあったものを選ぶことです。
投資物件の種類
ここからは、物件種類ごとの特徴やメリット・デメリットを解説します。
・区分マンション
区分マンション投資とは、マンションを丸ごとではなく、部屋単位で購入することを指します。単身者向けのワンルームから家族向けのファミリータイプなど物件には様々な種類があり、これによりターゲット層は異なります。シングルが多いエリアにファミリータイプの物件を買っても集客に苦戦しますし、その逆もしかりです。
・メリット
区分マンションは物件価格が安く、東京都内でも1000万円台~3000万円台がメインの価格帯です。金融商品のような持ち方で認知度が上がったので、金融機関の物件担保評価も上がり、初期費用は0円からでも始められる商品なので、不動産投資の初心者でも取り組みやすいといえるでしょう。
また、物件の管理はする専門の事業者がすることがほとんどなので、日常の手間は殆どかかりません。異なるマンションで複数の物件を所有すると、分散効果も期待できます。
一棟物件の場合、天災や事件事故の被害があると全戸がダメになる場合もありますが、エリアを変えることでリスクヘッジになることも。
一棟物件に比べると流動性が高く、買いやすい・売りやすいのも区分マンションならではでしょう。
– デメリット
一棟丸ごとの所有ではないので、投資家の資産は区分の部分のみ。所有部分のリフォームなどは自由にできますが、エントランスや外壁など共用部を勝手に扱うことはできません。1戸だけだと得られる家賃収入は限られ、退去するとゼロに…。ローンを返済すると手元に残る現金はわずかというケースもあります。土地の所有分はごくわずかなので建物の管理体制が悪いと資産価値が一気に目減りする可能性もあります。しっかりとした建物管理会社に委託しているのかを確認する必要があります。
– どんな目的に合っているか?
低コストで始めたいなら、区分マンション投資は適したジャンルです。物件数が多いので、買いやすく出口戦略も描きやすいので、不動産投資の初心者でも安心といえます。投資用区分マンションを扱う不動産会社もたくさんあり、アプローチがしやすいのも特徴です。
・一棟マンション
マンションを丸ごと所有して第三者に貸すのが、一棟マンション投資です。区分に比べると規模が大きく物件数も少なくなりますが、複数の部屋を運用することでスケールメリットが期待でき、土地ごと所有するので資産価値も担保されやすくなります。
・メリット
複数の部屋を持つので賃料収入がいきなりゼロになる可能性は低く、区分マンションより不動産投資に醍醐味を味わうことができます。土地と建物を所有するので一定の担保価値は確保できますが、スルガ銀行やかぼちゃの馬車等の問題があり、金融機関が融資に対して非常に慎重になっています。オーナーの判断でリフォームや建て替えをすることができ、土地の売却で利益を得る可能性もあります。
※参考コラム:スルガ銀行では何があったのか
– デメリット
購入価格が高いので参入のハードルは、どうしても高くなりがちです。取り組める人は限られるでしょう。同時に複数の部屋を管理するので、日常の管理は事業者に任せたとしても、オーナー自身の経営ノウハウは求められます。部屋だけではなく共用部の修繕もする必要があり、定期的に多額の出費があるのも一棟マンション投資の特徴です。購入できる層も限られているので流動性が低く売却に時間がかかることもあります。
– どんな目的に合っているか?
初期投資の規模が大きく、運用スケールも大きくなるので、初心者がいきなり始めるのには向いていません。不動産投資の経験者や、潤沢な資金を持つ人に向いた手段です。
・アパート投資
アパートはマンションと異なり部屋単位で売買されることはほぼなく、一棟丸ごと所有して賃貸経営をするのが一般的です。マンションに比べると物件の規模は小さく、参入のハードルは低くなります。
・メリット
一棟マンションと同じく複数の部屋を持つので賃料収入がゼロになりリスクを抑えやすく、価格も安いので取り組みやすいのがメリットです。物件価格に対して賃料収入の割合が高いので、収益性の面でも他の物件種類に比べてよいケースがあります。
– デメリット
マンションに比べると立地の面で劣る物件が多く。空室リスクが高くなることが。老朽化が進み入居を避けられたり、木造物件が多いので修繕やリフォームの費用がかさむこともあります。長期の運用になるほどパフォーマンスは低下していくでしょう。
– どんな目的に合っているか?
エリアにもよりますが、10室以下の中古物件なら首都圏の場合では価格は5000万円クラスなど、リーズナブルな物件が見つかることもあり、高所得層でなくとも始められるのが、アパート投資のよさです。規模も大きくなければ管理もしやすく、ビジネスパーソンが兼業で取り組みたい場合にも、向いています。土地を持っている人が始めるにもよいでしょう。
・戸建て投資
マンションやアパートといった集合住宅ではなく、戸建て住宅を購入して運用するのが、戸建て投資です。首都圏から郊外、地方までくまなく流通していて、物件価格も幅広いのが特徴です。カップルや夫婦、ファミリーが対象になることが多く、近年は間取りの広い家に大規模リフォームをほどこしシェアハウスとして活用する事例も増えています。
・メリット
戸建てに住むファミリーやシニアの夫婦は引っ越す頻度が低く、安定した賃料収入が期待できます。また、マイホーム感覚で使う入居者が多く、管理の手間もそれほどかかりません。マンション・アパートに比べると賃貸の戸建ては数が少なく、ライバルが少ないのもメリットでしょう。土地と建物を所有するので資産価値が維持しやすいといえます。
– デメリット
一棟物件と同じで老朽化に伴い修繕リスクが高くなり、庭付きの物件は維持管理の手間・コストもかかります。また、戸建ては賃貸よりもマイホーム需要があるので、客づけに苦戦するケースも見受けられます。特に、低金利の時代だからこそ賃貸料より購入した方が毎月の出費が抑えられるので購入派が増えていることも事実です。また、住宅地だと隣人トラブルも心配です。
– どんな目的に合っているか?
アパート投資と同じく土地があるなら始めやすく、郊外など集合住宅より戸建て住宅が人気のエリアなら、わざわざアパートなどを建てるのではなく、戸建てで十分という考え方もあるでしょう。一棟マンション・アパートに比べて運用の負担は軽いので、不動産投資の初心者~経験者の、どの層にも向いている手段です。
初心者にもっとも向いている物件種類とは?
それぞれの特徴やメリット・デメリットを踏まえると、不動産投資の初心者にもっとも向くのは、区分マンション投資です。
区分マンションは首都圏を中心に供給量が多く、物件価格も幅が広いので買いやすさでは群を抜いています。賃貸ニーズのあるエリアの物件は資産価値もあるので、融資が受けやすいのもメリットです。何より、入居者の募集や入居中の管理を専門会社に任せると、オーナーがするのは毎月の家賃が入る口座管理くらいなので驚くほど手間がかかりません。
ビジネスパーソンの副業としてピッタリのジャンルです。なお、区分マンションには新築と中古の両方が流通していますが、立地や間取りの条件が同じなら、中古の方が物件価格は断然安く利回りも高くなります。
一方、中古マンションは購入した時点で築年数が経っているので管理状況によっては運用期間は短くなることに。それに比べると新築物件は長く運用できるので、賃料収入を得られる期間が長くなります。物件が建てられた年代によって設計方法が異なるので一概には言えませんが、現状、新築で分譲されている物件の仕様になっている中古物件であれば10年程度ではさほどの差がないので、物件価格を鑑みると中古物件の有利な点が浮き彫りになります。
物件が古くなればなるほど買い手は付きにくくなりますが、金融機関の評価に関してはおおよそ2000年以降に建てられた物件は評価に差がないのも事実です。新築物件には広告宣伝費をはじめとするプレミア価格が上乗せされていて、割高であることは否めません。そう考えると、新築でも築古でもない、2000年以降に建てられた築浅の物件が区分マンション投資でもっとも有利だということになります。
物件選びのチェックポイント
いざ、区分マンション投資を始めるときは、何に注意すべきでしょうか。ここでは、3つのポイントを挙げました。
ポイント①:賃貸ニーズのあるエリアに建っているか
首都圏など大都市や主要駅に近い、好アクセスなど、賃貸ニーズのある場所かどうかは最大のポイントです。「住みたい」と思う人が多いなら、入居者が退去しても次の人が見つかりやすく、稼働率を維持しやすくなります。人気エリアの中でも、商業施設や公共施設が近いなど、周辺施設の充実度も確かめましょう
ポイント②:収益性と物件スペック
投資なので収益性は要チェックです。首都圏の区分マンションなら利回り平均は3%後半から5%程度。利回りが高すぎる物件は空室リスクが高いなど、思わぬデメリットが隠されているかもしれません。周辺の競合物件と比較しながら適切な水準かどうかもチェックすることです。築年数や住宅設備、間取りや収納といった基本的なスペックも見ておくこと。家賃と照らし合わせて適正な物件である、「住みたい」と思われるかどうかがカギです。
セキュリティや水回りは入居者が物件を決める際の重要ポイントなので、オーナーも必ずスペックを見ておかないといけません。建物や設備の老朽化の具合から、将来の修繕リスクも想定しておきましょう。物件管理が行き届いているかどうかも入居率に影響するので、建物管理会社のクオリティも知っておきたいところです。
ポイント③:誰から買うのか
区分マンションを仲介する不動産当会社はたくさんありますが、どこまで親身に物件は勿論のこと、将来的な持ち方を紹介してくれるのか、購入後のアフターフォローのクオリティは各社でバラバラです。残念なことですが売ったら終わりのような会社もあります。そうではなく、顧客目線でサポートしてくれる会社を選ぶべきです。
まとめ
いかがでしょうか。不動産投資には複数の対象物件があり、それぞれでリスクやリターン、メリット・デメリットも異なることが分かったと思います。これらを念頭に物件選びを進めてください。
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