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不動産投資における利回りの最低ラインとは?

不動産投資では、複数の物件候補がある時に「利回り」を参考にしている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、利回りについて調べている人のために、利回りの平均や目安となる最低ライン、そして購入後に利回りが下がってしまった時の対処法についてご紹介したいと思います。
【目次】
●利回りについて知る
・3つの利回りとは
●利回りの平均
・東京都内/地方都市 の平均利回り
●理想の利回りとは
・理想の利回りはプラス1~2%
●利回りの最低ライン
・利回りの最低ラインは総合的に判断が必要
●購入後に利回りが下がったら
・一時的な状況で判断しない
・空室などのリスク回避
・別の物件に買い替えを検討する
●まとめ
●利回りについて知る
不動産投資で使用される利回りには表面利回りと想定利回り、そして実質利回りの3つの種類があります。まずは利回りの基本についてチェックしていきましょう。
・3つの利回りとは
投資をする物件を購入する場合、返済が終わる時期が違うためこの利回りを使って計算することで、1年間の収益を%として数値化できます。
計算で用いるのは、物件の購入価格と家賃、そして年間でかかる管理コストです。表面利回りとは、年間の家賃収入を物件価格で割るという単純な計算方法で、概要を把握する時に用います。
家賃が8万円で購入価格が2,500万円なら、
8万円×12ヶ月÷2,400万円×100=4%になります。
表面利回りはワンルームマンションなど単体の物件を把握するのに適しています。それに対して、想定利回りはアパート経営など複数の戸数を所有している場合、年間の家賃に戸数をかけてアパート全体の状況を把握する時に使用します。
家賃が6万円で戸数が6戸、購入価格が7,000万円なら、
6万円×12ヶ月×6戸÷6,000万円×100=6.17%
上記のように明確に数値化されます。しかし、これらは単純に家賃のみで計算するので、修繕やリフォームでかかった管理コストが含まれません。より現実的な数値を把握したい時には、家賃収入と年間にかかるコストを差し引いて計算する実質利回りが適しています。
表面利回りで計算した物件(家賃8万円、購入価格2,400万円)に年間でかかる管理コストが15万円だとすると
(8万円×12ヶ月-15万円)÷2,400万円×100=3.37%
同じ物件でも表面利回りよりも、管理コストを含めて計算した方が現実的な数値が分かります。
これらの3つの利回りは、どれも物件価格と家賃、そして年間にかかる管理費が分かれば簡単に計算することができるので、詳しくは、不動産投資の利回りシミュレーションと相場比較の記事も合わせてご覧ください。
●利回りの平均
利回りは低い物件より高い物件の方がおすすめですが、利回りの平均はどれくらいを参考にしたらいいのでしょうか。
・東京都内/地方都市 の平均利回り
物件はエリアによって家賃が異なるように、地域によって家賃の平均が違うため利回りの平均も変わってきます。
一般社団法人不動産研究所が調査した、不動産投資家調査によると、東京都内におけるワンルームマンションの期待する利回りの平均は4.2%~4.5%となります。
その他の地方都市の平均は以下をご覧ください。
・札幌:5.5%
・仙台:5.6%
・横浜:5.0%
・京都:5.2%
・大阪:4.9%
・広島:5.7%
・福岡:5.1%
参考:一般社団法人不動産研究所「不動産投資家調査」
https://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2010/10/2019report2.pdf
東京都内のワンルームマンションの利回りの平均が4.2%~4.5%に対して、地方都市は利回りが高い傾向にあります。
しかし、物件は新築か中古かでも大きく変わりますし、中古物件なら築年数、周辺環境などさまざまな要素によって変わってくるので、あくまでも平均の目安としてチェックするようにしましょう。
●理想の利回りとは
平均の利回りが分かると、それに近い物件を選べば良いのかというとそうではありません。
・理想の利回りはプラス1~2%
例えば3,000万円のワンルームマンションで東京の平均利回りを例に計算してみると、3,000万円×4.2%=126万円の収益が想定されます。
しかし、これは空室がないことや、修繕やトラブルが起こらないことを想定しているので、想定外の出費も踏まえた上で余裕を持った収支計画が必要になります。
そのため、地域ごとの平均利回りを踏まえた上で、1%~2%程高い物件を選ぶのが理想です。
東京の築浅マンションに関しては商品流通が確立してきているので割安物件を見つけることは難しくなりますが、その分金融機関からの融資条件や売却という出口戦略を考えた時には有利に作用します。
●利回りの最低ライン
利回りの平均と理想を見ていきましたが、この数値を下回ってはいけないという最低ラインはあるのでしょうか。
・利回りの最低ラインは総合的に判断が必要
利回りの最低ラインはというと、中には10%という考え方の人もいますが、地域や築年数、周辺環境によって物件の価値が変わることから、最低ラインも変化する事を知る事が大切です。
数字だけを見て判断するのは危険ですし、利回りの数字に振り回されてしまうので総合的に判断する必要があります。
不動産投資を行う目的が、家賃収入なのかそれとも、売却益なのかでも運用期間や方法が変わってくるためです。
まずは、複数の物件の利回りを計算してみます。そして、数字の違いから分かることをメモしながら、投資に対する知識を増やしていくようにしましょう。
●購入後に利回りが下がったら
物件を選ぶ際、エリアや周辺環境、物件のさまざまな情報を元に判断しますが、長い運用期間の中で不測の事態は起きるものです。
その代表的な例が利回りの低下という点です。
利回りは、単年度、つまり1年間の収益を計算できますが、5年後、10年後の予測はできません。改めて計算した時に、当初の数字よりも下がってしまうと不安になるものです。もし、運用をはじめて数年後に利回りが下がってしまっていたらどのように対処したらいいのでしょうか。
・一時的な状況で判断しない
簡単な計算で年間の収益を計算できますが、表面利回りという単純な計算で求めていたものを、コストを含めて計算する実質利回りで計算しただけでも、利回りの数字は変わってきます。
利回りは物件の価値に比例するものなので、上下の幅があるものと考えて一時的な情報で判断しないようにしましょう。
当初の計画よりもマイナスになってしまうことで焦ってしまうかもしれません。しかし、不動産投資における失敗は、運用から売却までのトータルで赤字になってしまうことなので、売却までを踏まえた場合に、購入金額を下回っていなければ充分に軌道修正することができます。
・空室などのリスク回避
軌道修正する方法のひとつに、空室などのリスク回避があります。利回りの計算では空室がない状態で計算しているので、1ヵ月でも空室期間が出てしまうとその分利回りが下がってしまいます。
空室のリスクを回避するためには、家賃が適正かどうか、また、リノベーションをして物件の付加価値を上げるという方法もあります。一時的に支出が増えてしまいますが、プラスにするための施策として検討してみましょう。
・別の物件に買い替えを検討する
不動産は、周辺環境の影響も受けやすく、近くで殺人事件や自殺が起きてしまうと不動産の価値が下がってしまうことがあります。
物理的に難しい場合は、売却して別の物件に買い替えをするという方法もあります。
物件を選んで投資がスタートしても不測の事態は起こるので、日頃から相談できる会社を見つけておくことも、失敗を回避できる方法になるでしょう。
●まとめ
本記事では不動産投資における3つの利回りと利回りの平均、そして理想となる利回りの考え方についてご紹介してきました。
購入前と購入後、そして数年経過した時点では、環境も変わってくるので、定期的に利回りの計算も必要になってきます。
状況が悪くなってから相談するより、物件選びから資金面での相談など、トータルで賃貸管理のサポートをしてくれる会社を選ぶことが重要です。
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