少額不動産投資|低リスクで始められる少額投資とは?向いてる人の特徴や注意点など徹底解説!
「不動産投資をしたいけど初心者にはハードルが高そう」「少ない準備金でできるものがない」「年収の関係で不動産投資を断られてしまった……諦めるしかないのか?」
上記のような理由で、不動産投資を諦めそうになっているという方もいるのではないでしょうか?
近年、高額の投資物件を自分で購入することなく月1万円ほどの少額積み立ててスタートできるサービスが登場しています。こうした少額不動産投資を活用することで、不動産投資を諦めかけていた方も不動産投資にチャレンジできるでしょう。
この記事では、不動産投資初心者の方や、不動産投資を勉強したものの諦めていたといった方に向けて、少額不動産投資について詳しくご紹介します。
目次
Toggle少額不動産投資とは
少額不動産投資は月1万円以上100万円以下のように、資金が少なくてもスタートできる不動産投資のことを指します。初心者でも少ない資金で不動産投資をスタートできるだけでなく、何らかの事情でローンが組めずに投資を諦めていた方も始められるという点において注目を集めています。
1,000万円以下の不動産を購入することを少額不動産投資と定義することもありますが、本記事における少額不動産投資には含みませんのでご注意ください。
少額不動産投資では、数人の投資家がひとつの物件に投資する「小口型」と月1万円からスタートできる「証券型」、2019年からスタートした新しい投資である「クラウドファンディング型」の3タイプに分かれます。
不動産小口化商品
不動産小口化商品とは、不動産会社が定めるマンションやオフィスビルなどの物件を、複数名が資金を出し合って購入・投資するという投資方法です。
例えば、1,000万円の投資用物件に対して、1口100万円から投資ができるという商品があるとします。このような投資商品の場合、最低10人の投資家が集まれば1,000万円する対象物件が購入でき、不動産投資が可能となります。
不動産投資小口化商品では、1つの物件に対して所有者が複数人となることから、投資物件に対する所有権も投資した人の数だけ増えます。さらに、不動産の所有権や収益も出資者全員に分配され、不動産投資で発生する各種税金を節約できる新たな投資方法として注目されています。
不動産小口化商品では、実際の物件管理を出資者が行うのではなく、不動産管理会社に委託するため、出資者の誰かが大家としての仕事をする必要はありません。
メリット
・空室リスクがない
・ローンを組まなくてもスタートできる
・積み立てで買うので売買を自分でしなくて良い
・自分では投資できない物件に気軽に投資できる
・空室のリスクがない
・1つの不動産を自己所有するよりも金額負担が安い
・物件の所有権を一部もらえる可能性がある
・売りたい分だけいつでも売却できる
・節税対策できる
・管理の手間が省ける
・投資のリスク分散ができる
デメリット
・商材によっては投資物件の所有権がもらえない場合がある
・物件が100%自分の財産にはならない
・詐欺が横行している場合がある
・良し悪しを判断するのが難しい
・通常の不動産投資よりも利回りが低い
・応募者殺到の場合は希望物件に投資できない場合がある
・金融機関のローンを組めない
始め方
1.不動産小口化商品について勉強・調査・100万円ほどの資金が調達できそうかの確認をする
2.不動産小口化商品を扱う不動産会社を探す
3.複数の不動産小口化商品を扱う会社へ資料請求やお問い合わせする
4.会社を決めたら「組合」などと呼ばれる会員限定サービスに入会
5.不動産小口化商品のメルマガやホームページの募集案件を見て情報収集
6.気に入った商材があれば申し込む
7.期日内に入金
8.物件購入(投資)完了
REIT(リート:不動産投資信託)
REIT(リート)は「不動産投資信託」とも呼ばれる投資方法のひとつで、毎月1万円程度からスタートできます。そのため、不動産投資初心者や少ない資金で投資をしたい人に人気の商材です。
REITでは居住用の物件やオフィスビルだけでなく、
・物流施設
・商業用施設
・ホテルやリゾート施設
・ヘルスケア施設
など、さまざまなタイプの商材が扱われているため、お気に入りの施設や応援したい施設がある場合は分散して投資できます。
REITでは、不動産投資小口化商品のように複数人の出資者から資金を募った後、必要資金が集まったら投資のプロである不動産投資会社が不動産を購入します。出資者は不動産の管理をすることなく、REITを扱う不動産投資会社が、購入および不動産の管理から運用まで全てを代行してくれます。
一般的に、投資不動産における家賃収入や売却資金が、おおむね年2回前後のタイミングで配当金という形で出資者に分配されるため、定期的な利回りが見込めるでしょう。
メリット
・1万円程度の少ない資金で開始できる
・空室リスクがない
・ローンを組まなくても始められる
・人気会社の土地に投資できる
・自分で運用や管理をしなくて良い
・固定資産税を払わなくても良い
・不動産投資の中でもリスクを最小限に抑えられる
・いつでも売却できる
・株式投資よりも利回りが良い
・幅広い不動産商材から投資先を選べる
デメリット
・投資用口座に対する発行・管理手数料が高額になりがち
・投資物件や不動産が固定されていないことがある
・所有権がない場合があるため資産にはならない
・投資物件や株式投資の動きによっては元本割れするリスクがある
・不動産投資会社が破綻するとこれまでの投資資金が返ってこない可能性がある
・投資先を自分で選べない場合がある
始め方
1.REITについて情報収集・勉強する
2.REITを取り扱う証券口座を探す
3.希望するREIT証券口座の開設に必要な書類をそろえる
4.REIT証券口座開設のお知らせが届いたら必要に応じた設定を行う
5.REIT証券口座に資金を入金
6.利回りや時価総額・市場の流れなどを考慮し、投資したい不動産をいくつか選ぶ
7.最初は少額からコツコツと積み立て購入する
不動産投資クラウドファンディング
不動産投資クラウドファンディングは、国土交通省が2019年にガイドラインを制定した新しい不動産投資方法で、REITと不動産投資小口化商品の両方の特徴を兼ね揃えた投資商品です。REITや不動産投資小口化商品と同じように、複数名の投資家から資金を募り、不動産投資クラウドファンディング事業者が該当不動産の購入や投資運用をしていきます。
一見、REITと同じ仕組みのように思えますが、不動産クラウドファンディングでは選べる物件は居住物件に限られます。不動産クラウドファンディングはREITと同じように月1万円程度の少額から投資可能です。そのため、少ない金額で不動産投資できる商材として近年注目されつつあります。
不動産投資を自分である程度コントロールしたいものの、従来の不動産投資や不動産投資小口化商品に必要な資金が集められないという人や、不動産投資のリスクが心配な方におすすめです。
メリット
・少額からスタートできる
・物件次第では利回りが大きくなることもある
・不動産投資に関わる手続きが少ない
・多様な物件に分散投資できる
・自分で管理しなくて良い
デメリット
・元本割れのリスクがある
・予定の分配金をもらえる保証がないため換金性が悪い
・事業者が倒産したら投資資金が返ってこない場合もある
・レバレッジ効果が薄い
・ローンを組めない
・物件の所有権が持てないため現物資産がない
・運用期間が短い
・運用中の引き出しや換金ができない
始め方
1.不動産投資クラウドファンディングの情報収集や勉強案件の供給性や不動産情報の開示などをポイントに不動産投資クラウドファンディング事業者を選定
2.可能であれば複数の相談会やセミナーなどに足を運ぶ
3.不動産投資クラウドファンディング事業者を決定し、会員登録する
4.登録手続き完了
5.投資案件をじっくり選定し、まずは少額から申し込む
6.案内に従い専用口座に入金
7.審査に通過したら実際に運用スタート
少額不動産投資の3つのメリット
少額不動産投資のメリットとしては、次の3つが挙げられます。
・ローンを組むことなくスタートできる
・管理扶養
・物件や土地を担保にできない場合がある
ローンを組むことなくスタートできる
従来の不動産投資の場合、数千万円するような物件を個人が丸ごと購入し、運用していくのが一般的です。頭金を用意するために貯金したり、ローンを組んだりと金銭面における精神的な負担から、挑戦しにくいと思っていた投資初心者も多かったのではないでしょうか。また、何らかの事情によりローンを組めずに従来型の不動産投資を断念していたという方もいることでしょう。
少額不動産投資は、商材によっては月1万円の積み立てから不動産投資できることから、従来型のように多額の資金を準備しなくても気軽にスタート可能です。
管理不要
従来の不動産投資では、借り手の募集などある程度の内容は不動産管理会社に委託できます。しかし、一部の管理や契約においては投資家が大家として関わらなければならず、何かと手間がかかるのが実態です。売却タイミングも投資家の判断によるところがあるため、投資家自身もある程度の不動産に関する知識を持たなければ管理・運用が難しい点はデメリットだと言えるでしょう。
少額不動産投資は、不動産投資会社やクラウドファンディング事業者が実際の管理や運用まで一括対応してくれます。従来型の不動産投資に比べても、管理いらず。余計な契約対応や運用をしなくても不動産投資ができるのが魅力です。
物件や土地を担保にできない場合がある
少額不動産投資では、実際に投資している出資金は「配当金」という形で自分の資産にできます。しかし、土地や物件を全て自分の財産として担保にできないケースがほとんどだと言えるでしょう。
少額不動産投資の商材の中には物件や土地の所有権の一部を所持できる可能性があるものの、万が一の際に担保にできないことが考えられます。従来の不動産投資では物件すべてが投資した自分の所有物であり担保化できることから、万が一の場合でも手放すことで対処できるでしょう。
少額不動産投資に向いている人の3つの特徴
少額不動産投資は、以下のような人に向いています。
・低リスクで投資したい方
・ローンが組めない方
・手軽に不動産投資したい方
低リスクで投資したい方
少額不動産投資は、1口当たりの投資金額も小さいため、万が一失敗したとしても大きな損失にはつながりにくいものです。また、運営会社によってリスクを抑える対策を講じている商品も多いという特徴もあります。
直接不動産を購入して自分で運営するとなると、空室リスクなど多くのリスクを負うことになりますが、少額不動産投資ではそのようなリスクを負うことはないでしょう。少額から低リスクの不動産投資をしたいという方に向いている方法と言えます。
ローンが組めない方
少額不動産投資は、投資に必要な金額も月1万円程からのものが多いため、ローンを組んで投資する必要がありません。収入などでローンを組むのが難しい人でも、気軽に始められるでしょう。
手軽に不動産に投資したい方
少額不動産投資は従来型の不動産投資とは異なり、月1万円程度から始められます。大きな金額に対するプレッシャーも軽減されることから、不動産投資初心者でも投資しやすいという特徴があります。
不動産投資の第一歩として少額からスタートして、徐々に経験を積んで投資額をアップさせるということも可能でしょう。基本的に不動産運営の手間もかからないため、不動産投資をしたいけれど時間が取れないという人にもおすすめです。
少額不動産投資で失敗しないために押さえておくべき注意点
少額不動産投資では、基本的には従来の不動産投資と同じポイントを注意しておくことで失敗を回避しやすくなります。特に、不動産投資小口化商品については、残念ながら詐欺案件も横行していることから、細心の注意を払わなければなりません。
以下に挙げる注意点を熟読の上、しっかり準備したうえで少額不動産投資に取り組んでみてください。
注意点1:少額投資について良く調べる
どのような投資でも、事前調査は必要です。少額不動産投資は従来型の不動産投資と異なり、現物資産を持たないものがほとんどです。
管理会社や事業者が投資している不動産の売却をきちんとできていないと出資者に利益が入らないなど、従来型とは細かな違いがあります。また、少額不動産投資が気軽にできるからといって何も調査せず勢いでスタートすることで、誤った情報をうのみにしてしまうという危険性を考慮しなければなりません。
本を読んだり実際に少額不動産投資を行っている方に話を聞いてみたりして、自分が理想とする投資方法かどうかを見定めることをおすすめします。
注意点2:募集人がしっかりしているかチェック
少額不動産投資商品の中でも、不動産投資小口化商品や不動産投資クラウドファンディングの場合、募集人がしっかりしているかどうかに注意を払わなければなりません。
写真では物件のことがわかるものの、実際に足を運んでみたら土地が存在しなかったなどのような詐欺まがいの事例は、残念ながら不動産投資業界でも横行しているのが事実です。
ただし、REITの場合は証券会社を経由するため、詐欺リスクはゼロだと言えます。実際に物件を所有したうえで投資をすることがほぼ少なく、実態が分かりづらいからこそ、
・しっかり分配してくれるかどうか
・本当に募集案件の土地があるのかどうか
など不安や心配であるポイントを解消したうえで、会社選びをしましょう。
注意点3:少額不動産投資だとしてもある程度の貯金はしておく
少額不動産投資はローンを借りなくてもスタートできますが、それでも貯金は継続することをおすすめします。土地の価値は0円にはならないとはいえ、新型コロナウイルスの感染拡大やリーマンショックなどのような政治・経済・世界情勢により、土地価格が暴落し少額不動産投資にも影響するということがあるでしょう。
突発的な情勢転換は、誰も予想できない領域です。何が起こるかわからない世の中だからこそ、万が一の元本割れリスクなどに備えて積立金を全て投資するのではなく、貯金しながら不動産投資するのが安全だと言えます。
注意点4:最初のうちは積み立て型を選ぶ
REITは、月1万円程度から投資ができるだけでなく、有名企業の土地にも投資できるケースがあるため、一気に多額の金額を投資してしまいがちです。注意点3でも触れた通り、政治や経済・世界情勢はいつ変化するかわかりません。
REITの場合は株の動きと連動していることを考慮したうえで、コツコツ積み立てるのがおすすめです。
注意点5:市場調査はしっかりする
従来型の不動産投資においても市場調査が重要であるように、少額不動産投資でも市場調査は失敗しないための重要なポイントです。全ての不動産投資は、たとえ少額だとしても物件を購入した時点で本格的にスタートします。会社が所有する物件がしっかり家賃を取れるのかどうかだけでなく、運用・売却できる物件を保有しているのかをしっかり調査しましょう。
従来の不動産投資で少額から始めることも可能
従来のように不動産を購入したいけれど、多額の資金を用意することや高額なローンを組みたくないという方もいるでしょう。
全ての物件に高額な資金が必要というわけではありません。費用を抑えて投資できる物件を選べば、少額でも従来通りの不動産投資が可能です。
少額で投資できる物件には、次のようなものがあります。
・ワンルームマンション
・地方格安物件
ワンルームマンション
ワンルームマンションとは、単身者向けの1Kや1DKといったワンルームタイプのマンションです。ワンルームマンションであれば、数百万円から投資できる物件も多くあります。
また、ワンルームマンション投資のメリットには、次のような点があります。
・安定した家賃収入が期待できる
・分散投資しやすい
ワンルームマンションは、単身向けの賃貸です。一般的に、ファミリー世帯はマンションを購入する傾向があるのに対し、単身世帯は購入よりも賃貸が多いものです。利便性の良い土地に建設されている物件が多く、都心の好条件の物件にも少額で投資できる可能性があります。
ワンルームマンションはニーズが高い物件でもあるので、立地を見誤らなければ入居者を確保しやすく安定した収入が期待できるのです。また、1軒あたりの投資金額を抑えられるので複数の物件に投資しやすく、分散投資も可能です。
ただし、ワンルームマンション投資の場合、1室への投資のためその部屋が空室になると収入ゼロになる点には、気を付けなければなりません。ワンルームマンション投資の場合は、ニーズの調査や空室対策をしっかりしたうえで投資することが重要です。
地方格安物件
地方の格安物件であれば、数百万程度で投資可能です。物件価格自体が安いので、高い利回りで運用できる可能性もあります。
ただし、地方の格安物件を購入する際には、物件の調査が重要なポイントになります。
遠方の県など訪れにくいような場合でも、必ず現地を訪れて立地や周辺環境・安い理由などを確認するようにしましょう。
ネットの情報だけで判断してしまうと、予想よりも劣化が進んでいることや立地が悪く需要がないという場合もあります。格安物件の中には事故物件だったという場合もあるので、物件の情報は徹底的に調べることをおすすめします。また、築年数の経過した格安物件の場合、購入価格は抑えられても修繕費用が高額になる可能性もあるので注意しましょう。
まとめ
少額不動産投資は、これまで不動産投資を諦めていた人やリスクと感じていた初心者でもスタートしやすくなっています。月1万円程度の出資からスタートできるというだけでなく、管理や運用・売却までなど手間なく取り組めるため、手軽に不動産に投資したいという方におすすめだといえるでしょう。
しかし、物件の所有権がないことが多いという点や、売却時の儲けが従来型の不動産投資と比べると少ないという点なども考慮しなければなりません。投資に必要な金額だけでなく、自分の理想とする投資方法に合っているかをきちんと調査したうえで、ぴったりの投資方法を見つけてみましょう。
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