【実例から学ぶ】不動産投資で失敗する人の共通点とリスク回避策
不動産投資は将来の資産形成につながるというメリットがありますが、誰でも成功する訳ではありません。では、どんな人が失敗するのでしょうか。そんな投資に失敗する人の共通点とリスクを回避する具体的な方法についてご紹介したいと思います。
目次
Toggle失敗事例
不動産投資は長い年月をかけてコツコツ運用していく時間と社会的信用を活用する商品です。
多額な資金をかけずに始められるだけに購入すること自体は難しくない分スタートが肝心になります。
中途半端に何となく始めてしまうと多額のローンを支払う事が困難になり、不動産投資を始めて『失敗した』と思う方もいらっしゃるでしょう。それでは不動産投資に失敗した事例について見ていきましょう。
失敗事例1:家賃滞納で赤字に転落
40代のLさんは、地方の戸建てアパートを一棟買いして投資生活をスタートさせました。もちろん、物件選びや融資計画、そして家賃収入と返済のキャッシュフローも綿密に計画を立ててからの実行です。
6部屋の賃貸経営で、家賃収入を返済に回す形で計画を立てていたのですが、家賃の支払いが遅れていると管理会社から連絡が来るようになったのです。
1ヶ月、2ヶ月、そして3ヶ月経過しても支払いが滞り、管理会社から催促の連絡をしても入金が確認できません。
入居者が家賃を滞納すると、自己資金から持ち出して返済せざるを得なく、それが数ヶ月続くと収支が赤字に転落してしまいます。
いっそのこと、退室してもらい別な入居者に入ってもらった方が堅実的ですが、退去をしてもらう事は容易な事ではありません。結局、退去も支払いもどちらにも舵を切れず、毎月の赤字を見て落胆しています。
1部屋の数ヶ月の滞納でこれだけダメージを受けているので、これが増えていったことを考えると、収支計画の甘さを痛感しているそうです。
失敗事例2:入居期間が短く収入がダウンし、諸費用がかさんだ
不動産投資は、入居者の動向によっても左右されてしまうケースがあります。通常は2年で契約を更新する場合更新料が徴収でき、継続的に家賃収入を得ることができます。
しかし、契約満了を待たず解約するケースもあります。これは、賃貸借契約書の中に解約についてのルールが記載されており、多くは解約を希望する日の1ヶ月前までに連絡すれば良いことになっています。
IT企業に勤める30代のAさんは、ワンルームマンションを購入して不動産投資を始めました。すべてが順調に進んでいましたが、契約更新を待たずに途中で解約するケースが増えてきたのです。理由を調査しましたが、全く分からない状況です。
ルールに則って1ヶ月前に連絡をもらっても次の入居者がすぐに決まるという確約はありません。また、原状復帰のための修繕費用の支出もあるため、入居期間が短いと家賃収入が一時的に停止し、費用がかさんでしまうので、当初の計画にはない支出が増えていってしまいます。
空室や滞納などのリスクについては知ってはいたものの、原因が分からない途中解約の事例は想定外で、家賃収入が途絶えてしまい収支計画が大きく狂ってしまいました。
失敗事例3:入居者の自殺で事故物件に
入居者にまつわる失敗例は数多くありますが、自殺や殺人などの事件が起きてしまうと、事故物件になるため、入居者が見つかりにくくなります。
アパレルメーカーに勤めるTさんは、住みたい街ランキングなどをチェックして、若い女性をターゲットにした物件を選びました。
非常に人気があるエリアで、外観もおしゃれなワンルームマンションです。しかし、入居者の一人が自殺をしてしまい、保有する物件が事故物件になってしまったのです。
女性をターゲットにしていたので、事故物件では入居者が決まらず先の見通しが持てない状態に陥ってしまいました。
自殺や事件を防ぐことは難しいですが、事故物件は不動産投資を行う上でのリスクのひとつになります。
入居する人の身元確認や、損害賠償の可能性などを示唆するなど、多方面でのリスク管理を行わないと、膨大な不利益を受けることになり返済に苦労することになるので注意が必要です。
失敗事例4:不動産投資は資産が増えると信じて購入
不動産投資は資産が増えるという話を聞くと、どのようなものなのか興味を持つものです。そんな甘い言葉を鵜呑みにしてしまったのが、30代のK子さんです。事務職をしていた彼女は、コツコツと働きある程度の預金も確保していました。
不動産投資は不労所得で収入が得られるというイメージがあったので、物件選びと契約が済めば後は放置でいいと思い込んでいました。
しかし、いざ投資生活がはじまると、管理会社と契約を結ばず自主管理だった為、住民のクレームや入居者の募集なども一人で行わなければいけないことになってしまったのです。
貯めていた預金も頭金として使ってしまったため、今は事務の仕事をしながら休みの日には物件の管理をする日々。
投資は、楽をして多額の資産が得られるものではなく、コツコツと勉強しながら運用していくものなので、簡単に得られるものではありません。
今は管理会社に依頼をして管理をして頂いていますが、当初予定をしていなかった賃貸管理手数料が毎月出費していくのが痛手です。
失敗事例5:周辺環境の変化で需要が激減
不動産投資では、投資する物件選びも重要なポイントになります。エリアや人気度、将来性などを踏まえて慎重に判断したとしても、大手企業が自社ビルを売却する時代です。
大手企業があることで、活気があった街も、テナントが変わると周辺環境を一変させてしまうため、需要が少なくなってしまうこともあります。
食品業界に務めるWさんは、営業でいろんな街に出向く機会が多く、マーケティングの仕事も行っていたことから、各種ランキングを元に物件を選びました。
選んだ街には大手の本社ビルがあり、スーパーやドラッグストアも出店し街は潤っていました。しかし、購入から数年が経過した時、大手企業は別のエリアに移転することを知ったのです。
企業が移転すると、街の様子は一変し、活気がなくなり人通りも少なくなってしまいました。比例するように問い合わせや内覧の数も減り、入居が決まらない状態になってしまったのです。
エリアの選定も大事ですが、まさか企業が移転するなど考えていなかっただけに、エリアを絞り過ぎた結果起きてしまった失敗例です。
一つの企業や大学に依存するのではなく、路線やターミナル駅なども考えて購入するべきだと考えさせられました。
なぜ失敗するのか。事例から見えてくる共通点とは
不動産投資は、家賃収入があり、節税対策ができる他、働かなくても収入が得られるというメリットがありますが、リスクも想定して計画を立てないと、上記の例のように失敗してしまいます。
これらはごく一例ですが、不動産投資で失敗する人の共通点は以下の5つが挙げられます。
- 情報収集をしない
- 不動産投資について理解していない
- 計画性がない
- リスクを想定できていない
- 相談できる相手がいない
つまり、これらを意識すれば成功させることは十分可能になるので、具体的に実践すべき項目と成功事例についてご紹介したいと思います。
具体的な解決策と学んだ人たちの成功事例3選
これから不動産投資を始めようと考えるなら、投資に向けての対策が必要不可欠です。では、具体的にどんなことをしたらいいのでしょうか。
具体的な解決策
不動産投資を失敗しないための対策はいろいろありますが、その中でも特に重要なのが以下の4つです。
- 目先の誘惑に惑わされない
- 計画と目標を明確にする
- 専門家に相談する
- 必ず内覧をする
失敗事例にもあったように、資産が増えるという誘惑に惑わされず、計画と目標を明確にしましょう。でも、一人では何をどのように進めたらいいのか分かりません。
そこで、不動産投資に力を入れている会社の勉強会に参加し、パートナーとなって夢を実現するためのサポートをしてくれる会社を見つけることが重要です。
分からないことがあったらその都度相談し、メリットばかりではなく、デメリットやリスクについても投資家目線で親身に対応してくれる会社を選びます。
不動産投資を一緒に進めてくれる会社を見つけたら、二人三脚で周辺環境の確認や物件自体をチェックします。隠れたリスクがないかどうか相談した上で、回避する方法や対処法を事前にシミュレーションしておくことも重要なポイントとなります。
『知らない事』が最大のリスクだという事を十分にご理解ください。
次に、実際に不動産投資で成功した事例を3つご紹介したいと思います。
成功事例1:物件に足を運び地道にリサーチ
30代の会社員Hさんは、先輩が不動産投資を始めたことをきっかけに、不動産についての情報収集を始めました。近くの商店街に、SNSで話題のお店ができたことから、女性や若い人が多く集まるようになり、女性が住んでみたいエリアという観点で物件リサーチに時間を費やします。
不動産会社に紹介してもらった物件を見に行き、内装はもちろんのこと、最寄り駅までのアクセスやスーパーの有無など周辺状況をチェック。
退去してもすぐに入居者が決まるような普遍的なエリア探しを意識したのです。
最終的に決めた場所は数年先に商業施設が建設される予定もあり、非常に注目度が高まっているエリアでした。
購入したワンルームマンションへの問い合わせも多く、場所選びにこだわって選んで満足しています。
成功事例2:保証と保険、リスクを視野に入れた制度の活用
20代後半のTさんは、会社でリスク管理の業務をしていることから、リスク回避や対処の重要性について痛感していました。
お姉さん夫婦が不動産投資を始めるにあたって、相談を受けたことをきっかけに、投資に興味を持ち始めます。
不動産投資について情報収集をしたところ、未然に防げる失敗が多く見られてことから、自分ならこうするという想いで、リスクを回避しつつ投資を成功させるための方法を探っていました。
資金的にも余裕があったことから、不動産会社を見つけて銀行融資と物件選びを平行して実施。不測の事態に備えて家賃が滞納されても不利益を被らないよう家賃保証会社や、地震や自然災害が起こった場合の保険に加入し、リスクを最大限加味した計画を立ててスタートさせたのです。
幸い、台風の被害を受けて窓ガラスが損傷する事例がありましたが、保険でカバーできました。仕事の経験が不動産投資に生かせた事例です。
毎月のキャッシュフローには比重を置かず安定性を重視した結果だと納得しています。
成功事例3:キャッシュフローに基づいた物件の選定
20代後半のOさんは、30歳を機に投資に向けて準備を進めていました。少ない自己資金でも安定した投資と運用ができるように、銀行の融資を利用して返済が終わるまで余裕を持たせたキャッシュフローを作成したのです。
不動産会社には、この資金計画ならワンランク上の物件が目指せるという提案を受けましたが、今の計画で見通しが経ってから次のステップに移行することを決めていたので、身の丈に合った物件と計画を選びました。
不動産投資は、毎月入る家賃収入が高ければ高いほどメリットが得られますが、高望みはせず地価が上昇するエリアを選び、売却を想定して運用しています。
不動産投資にリスクは付き物
不動産投資は、事前準備と情報収集、そして投資を通して運用していくという意識を持ち続ければ道は開けます。しかし、安易に始めてしまうとリスクを背負うことになり、取り返しのつかない状況に陥る人も少なくありません。
投資にリスクは付き物です。甘い話はなく、努力なくして富は得られないということを肝に銘じておきましょう。
リスクをしっかり知っておくことで回避していくことがポイント
不動産投資には、空室や滞納などの他、天災や自然災害、金利上昇などさまざまなリスクがあります。
しかし、これらは事前に知っておくのと知らないのとでは対応策が変わってくるので、きちんとシミュレーションしておくことがダメージを防ぐポイントになります。
不利益を受けないためにも、これらのリスクを一緒に考えてくれ、直面した時に的確にアドバイスしてくれる不動産会社を見つけることがカギとなるでしょう。
それでも想定外のことが起きてしまったら…
どんなに準備をしていても、不測の事態は起こらないとは限りません。そんな時には焦らず冷静に対処できるよう、相談できる人を確保しておくことが重要です。
不動産投資では、物件選びや投資に対してのアドバイスをしてくれる不動産会社の協力が必要不可欠です。
気軽に相談でき、困った時の良き相談相手になってくれる会社、担当パートナーを見つけることが、不動産投資を成功させる秘訣になります。
不動産会社の見つけ方はというと、資料請求や個別相談を利用して、信頼できる会社かどうか直接会って話し、確認するようにします。
会社の経営方針や、希望を吸い上げる力、それを実現させるためにどのような計画を提案してくれるのか、具体性にも着目してシビアに選ぶ視点が必要です。
不動産を紹介してスタートする事だけにフォーカスするような不動産会社ではなく、買ってからどの様なサポートがあるのかをしっかりとお話しましょう。
まとめ
不動産投資は、リスクが少ない投資のひとつと言われていますが、事前の準備や情報収集を怠ると、予期しない事例に遭遇してしまいます。成功させるためには、不動産投資に精通した専門家に相談しながら進めるのが一番なので、不動産会社選びも並行して行いましょう。
お役立ち資料
資産運用に関する資料を無料でダウンロードいただけます。