サラリーマンの正しい不動産投資。リスクを知ることでお金を確実に守る方法とは?
「安定的な家賃収入が期待できる」といった理由でサラリーマンに人気の不動産投資。一方で「本当に収益になるのか」「予想外のコストはかからない?」といった不安もあるはず。その様なお考えの方こそ、この記事をご参照ください。
不動産投資はアパートやマンション、戸建てなど収益不動産を購入し、第三者に貸し出して家賃収入を得る投資法です。場合によっては保有不動産を手放した際に売却益を得られることもあります。ただし、物件を買えば必ずうまくいくわけではなく「リスク」が伴うことも事実です。
ここでは、サラリーマンに不動産投資が向く理由を述べたうえで、知っておきたいリスクと対処法を解説します。
目次
Toggle【目次】
1.サラリーマンが不動産投資を始めるきっかけ
ケース① 不景気の対策をしておきたい
ケース② 公的年金では老後の生活が不安
ケース③ 安定収入を確保したい
2.不動産投資がサラリーマンに向いている理由とは?
理由① 「低収入がある」という信用力
理由② 年金代わりになる
理由③ 手間がかからない
理由④ 生命保険代わりになる
理由⑤ 節税効果が期待できる
3.サラリーマンならではの不動産投資リスク
リスク① キャッシュフローがマイナスの物件を運営
リスク② 相場より高値の物件に手を出してしまう
リスク③ 修繕などの経費が想像以上にかかる
4.サラリーマンによる不動産投資の成功を左右するポイント
対策① キャッシュフローの事前確認
対策② 相場の確認
対策③ 修繕など経費の確認
対策④ 管理会社に丸投げしない
対策⑤ 地域の発展性の確認
サラリーマンが不動産投資を始めるきっかけ
本業を持つサラリーマンの方たちは、どういった理由で不動産投資を始めるのでしょうか。実際の声を取り上げます。
ケース① 不景気の対策をしておきたい
東京都在住・40代男性:東京都江東区、品川区で物件を購入
https://fudousan-toushi.jp/voice/owners-voice28
「今まで株式投資やFXをしていましたが、思っていたほどの結果は得られませんでした。アベノミクスではそこそこの利益を出せましたが、配当金と株の売買だけで老後の生活を賄うことはできません。また、いつ来るかわからない不景気の対策にはならないと考え、不動産投資に興味を持ちました。その後、2戸の区分マンションを資産のリバランスとして購入したので、不景気の対策になると考えています」
ケース② 公的年金では老後の生活が不安
東京都在住・30代男性:東京都中野区、中央区で物件を購入
https://fudousan-toushi.jp/voice/owners-voice16
「資産運用の必要性を感じて生命保険に入ったところ、営業担当者から老後のお金の話を聞き、「このままではまったく足りない」と感じて、投資に目を向けるようにしました。そこでクレドの営業マンに話を聞いたところ、手続きは少し面倒ですが毎月の負担がないので、やろうと思いました。いまは2戸を購入して、毎年150万円を繰上げ返済しています。老後までには完済できるので、何とかなりそうです」
ケース③ 安定収入を確保したい
東京都在住・30代男性:東京都中野区で物件を購入
https://fudousan-toushi.jp/voice/owners-voice12
「不動産投資を始める前は貯金しかしておらず、これで将来足りるのか、無駄遣いをやめるだけでよいのかなど、将来に不安を抱えていました。株式投資も考えていましたが、仕事があるので継続的に収入を得るのは難しいでしょうし、動かせる資金も多くなく、行動に移してはいませんでした。そうしたときにネットでマンション投資を知り、私の考えに近いと感じたのです。株式投資のようにある程度気にして投資するものと違って、区分ワンルーム投資は仕事をしながらでも管理を任せると手間はかからず、安定したキャッシュフローが得られます。時間がなくてもできるのも魅力でした。実際に買った後も負担は感じていません。かつ、プラス収支になっているので安心です。今後は物件を増やして、月30万円の収入を目指します。」
このように、「老後不安」「安定収入」「手間をかけない投資」を理由に不動産投資を始めるサラリーマンが多いようです。
不動産投資がサラリーマンに向いている理由とは?
「投資」と聞くと、「多額の資金が必要」「手間や管理が大変」など、高いハードルをイメージするかもしれません。サラリーマンであれば、本業との両立は気になるはず。ところが、サラリーマンにこそ不動産投資は向いています。その理由を挙げましょう。
理由① 「定収入がある」という信用力
毎月の決まった給与があるサラリーマンは信用力が高く、上場企業やそれに準ずる企業に勤務する会社員、公務員、医師や弁護士などの士業であれば、なおさらのこと。これを武器に金融機関から融資を受けることができます。収益物件を購入する方の大半はローンを活用するので、融資を受けられるかどうかが成否のカギ。その点で、サラリーマンは圧倒的に有利なのです。
理由② 年金代わりになる
サラリーマンのみなさんは毎月の給与から公的年金を収め、老後の暮らしに備えています。ところが、今後は少子高齢化・人口減の影響から受給額の引き下げ、受給開始年齢の引き上げなど、日本の年金制度は厳しい局面を迎えそうです。
老後の暮らしを公的年金だけに頼るには危険で、仕事がある今のうちからしっかりと時間をかけて不動産投資を始めておくと、定年後は家賃収入が生活の足しになります。
理由③ 手間がかからない
区分マンション投資の場合、普段の賃貸管理は専門の管理会社に任せるので、オーナーの手間を煩わせる事は殆どありません。株式投資やFXは日々の値動きをチェックしたり、価格の上下に一喜一憂しますが、不動産投資はそういったストレスとも無縁。本業が忙しい人ほど向いています。
マンションの販売から賃貸管理まで一貫して受け持ってくれる業者選びも安心材料になりそうです。
理由④ 生命保険代わりになる
金融機関から融資を受けて物件を購入する場合は、団体信用生命保険に加入します。これにより、被保険者が亡くなったり高度機能障害者になったとしても、残りのローンは保険から支払われて無借金になった物件は遺族に相続されることになります。毎月高額な生命保険料を支払っている方が保険の見直しとして毎月プラス収支のマンション投資を行う理由も納得できます。
理由⑤ 節税効果が期待できる
不動産投資で得られる家賃収入(不動産所得)から様々な経費を計上する事により帳簿上で赤字にする事が出来た場合、サラリーマンとして受け取る毎月の給与(給与所得)と損益通算(赤字の所得を黒字の所得から差し引くこと)する事により、支払い過ぎた所得税、住民税を節税することができます。
経費として計上できる項目として、減価償却(不動産など固定資産の購入費用を使用可能期間にわたり分割して費用計上すること)やローンによる利息、建物管理費や修繕積立金、賃貸管理費、固定資産税や不動産取得税等の租税公課、火災保険等の保険料、必要経費の雑費などがあげられます。
不動産投資を取り組むうえで何よりも大きいのは、「社会的信用力」です。株など他の投資商品の場合、資金は自分でねん出しないといけません。ところが、不動産投資は金融機関の融資という「他人資本」で投資ができて、他人資本で支払いができるので非常にメリットのある手段です。融資を受けやすいサラリーマンにぴったりといえるでしょう。
サラリーマンならではの不動産投資リスク
サラリーマンが不動産投資を始めるとして、何に注意すればよいでしょうか。ここでは、代表的なリスクを紹介します。
リスク① キャッシュフローが大きくマイナスの物件を運営
いざ、投資用物件を購入して家賃収入を得たものの、金融機関や管理会社への返済額の方が多く、毎月のキャッシュフローがマイナスの物件を持つ恐れがあります。
購入当初はキャッシュフローがプラスでも、物件の老朽化により家賃を引き下げざるを得ず、途中からマイナスに転じるケースもあります。なかには、「ローンを完済すれば家賃収入が丸々手に入る」「節税効果が高い」との触れ込みでこうした物件を率先して販売する事業者もいます。
物件の老朽化や家賃の引き下げも加味して、購入時に毎月数千円もマイナス収支の物件は避けるべきでしょう。節税までをシミュレーションに加味してプラス収支になると説明をする様な不動産業者の場合はさらに注意をしましょう。
残念ながら不動産業者が儲かるだけの仕組みで販売するブラック企業も大手企業や中小企業問わず存在するのは事実です。
頭金や諸費用の値引きを餌にして購入を迫る業者も多く、数年後には会社自体がなくなっているというケースも。。
大切な事、相場の賃料で貸してキャッシュフローが大きくマイナスにならないという事が大きな条件になります。
リスク② 相場より高値の物件に手を出してしまう
不動産事業者に言われるがまま物件を買ったところ、周辺相場より高かったというケースもあります。
これにより家賃も高く設定せざるを得ず空室リスクは高くなるばかり。かといって、安くすると利回りの低下を招き、金融機関の返済も厳しくなることに。計画が大きく狂います。
物件自体の周辺相場や家賃の周辺相場をしっかりと確認して購入を検討しましょう。
リスク③ 修繕などの経費が想像以上にかかる
中古物件を買った場合は、キッチンや洗面所、バス、トイレといった水回りの老朽化、フローリングの痛みなど、早い段階で修繕リスクが伴います。
築年数の古い物件だと構造上の問題により想像以上に費用が掛かり、実質的な利回りが低下する恐れもあるでしょう。外壁など共用部の大規模修繕にも備えないといけません。
他にも、空室や家賃滞納、金利の上昇、天災地変など、不動産投資には避けようのないリスクがあります。こうした点をしっかりと説明してくれる不動産業者とパートナーとなる事を考えましょう。
サラリーマンによる不動産投資の成功を左右するポイント
ただし、「リスクがあるからやらない」というのは、もったいない話です。不動産投資には、リスクを上回るメリットがたくさんあり、それを忘れてはいけません。
また、リスクがあるといっても事前に対策を打てば、回避することができます。これも、不動産投資の特徴です。
『リスクを知らない事がリスク』なのです。では、何に気を付けるとよいでしょうか。
対策① キャッシュフローの事前確認
不動産投資によるキャッシュフローは、購入前に確認することができます。購入時はもちろん、その後の老朽化も加味したシミュレーションはできますから、必ず作成してもらい目を通してから判断を下しましょう。
見落としがちな固定資産税・都市計画税の算出や設備の不具合も加味したシミュレーションを事前に知っておくことで突発的な出費や精神面での安定が維持できて安心して取り組めるでしょう。
対策② 相場の確認
不動産会社の言葉を鵜呑みにしないで、不動産サイト等を活用して周辺の相場と比べることです。
「場所も良く利回りが高いから大丈夫」という声も聞こえそうですが、悪徳な事業者だと設定家賃を底上げして、見せかけの利回りを演出している可能性もありますので、現況家賃だけで判断しないで家賃相場を必ず確認しましょう。
大切な要素として、マンション投資は長期間の投資になります。
その為に知っておくべきことは、今の家賃収入ではなく、10年後、20年後もインフレに対応しながら同じ水準の家賃収入を得られるかどうかという事です。
マンションの供給戸数が多いエリアであったり、人口減少が進むエリア、大企業や大学だけを当てにする様な物件選びではなく、様々なシチュエーションにも対応できる物件選びをしていきましょう。
大切なのは目先ではなく20年30年後の目線を持つ事です。
対策③ 修繕など経費の確認
中古物件を購入する場合は、過去の修繕履歴、今後発生しそうな修繕を事前に確認の上、いつ頃にどれくらいの費用が掛かるか明らかにしましょう。
これにより、準備が出来ない想定外の出費を避けることができ、あまりにも修繕コストが高いなら購入を見送ることも検討できます。
対策④ 管理会社に丸投げしない
物件の日々の賃貸管理を任せられるのは不動産投資のメリットですが、放置したままではいけません。
家賃の入金チェックはもちろん、入居者のクレーム対応や募集条件をどのようにしているかを知っておくことです。
入居者の入れ替わりのタイミングや退去時には管理会社から一定の提案はあると思いますが、数年に1度の事なので無関心に丸投げするのではなくオーナー側から積極的に提案をすることも肝心です。不動産投資における最終的な判断を下したり責任を取るのは管理会社ではありません。購入者本人ですから、経営努力は怠らないことです。
マンション投資の肝になるのは賃貸収入なのは言うまでもないことですが、一番のリスクは長期間の空室になります。マンション投資では長期間の空室を出さない取り組みを一番に考える事で最大の失敗は防げるといっても過言ではありません。
対策⑤ 地域の発展性の確認
いくらハイスペックの物件を買っても、賃貸ニーズがない場所だと投資として全く意味がありません。ワンルームに住むのは利便性を重視する単身者なので、駅からの距離は徒歩10分以内が目安で出来れば8分以内、コンビニやスーパー、医療機関などの有無は確かめておきましょう。近く再開発があるなど、将来的な地域の発展性を知っておくと、空室リスクの軽減につながります。
いかがでしょうか。
『知る事』でリスクは抑えられるとご理解いただけたと思います。ぜひ、お問い合わせください。
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