年収1000万円のサラリーマンが税金を減らすおすすめ節税対策4選
年収1,000万円の会社員の方は、給与から差し引かれる税額が多く、手取りを増やしたいと考えているのではないでしょうか? 日本の税率は、所得の大きさに比例して税率が高くなる「累進課税制度」を導入しているため、手元に多くのお金を残すためには節税対策が欠かせません。 本記事では、年収1000万円の会社員におすすめの節税方法4選をご紹介します。記事後半では、節税効果の高い投資についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
Toggle年収1000万円の人に税金対策が必要な理由
冒頭でもお伝えしたとおり、年収1000万円の人に節税対策が必要な理由は、日本の税制は累進課税制度を採用しているためです。 累進課税制度とは、所得が一定金額を超えた場合に、所得金額に乗じる税率が高くなる仕組みのことです。 以下の表のように、所得金額に応じて5%〜45%の税率が乗じられます。
所得金額 | 税率 | 控除額 |
~194万円 | 5% | 0円 |
195万円~329万9,000円 | 10% | 97,500円 |
330万円~694万9,000円 | 20% | 42万7,500円 |
695万円~899万9,000円 | 23% | 63万6,000円 |
900万円~1,799万9,000円 | 33% | 153万6,000円 |
1,800万円~3,999万9,000円 | 40% | 279万6,000円 |
4,000万円~ | 45% | 479万6,000円 |
このようにスライドで税率は高くなり、年収1,000万円の場合、33%もの税率を差し引かれることになります。さらに、所得税とは別に住民税の10%も加わるため、税率は43%です。 会社員であれば、給与所得控除などが所得から差し引かれるので所得税率のスライドが23%に下がる可能性はありますが、それでも給与の約3分の1が税金に持っていかれる計算となります。高所得者ほど節税対策をしなければ、重い税負担により「年収が高いのに手元にお金が残らない」といった状況になりかねないのです。
年収1000万円の人におすすめの節税方法4選
年収1000万円の人におすすめの節税方法は以下の4つです。
- iDeCo
- NISA
- ふるさと納税
- 不動産投資
それぞれの特徴と節税効果について解説します。
1. iDeCo
iDeCoとは、自分が拠出した掛金を運用して資産形成する私的年金の制度です。 加入者自身が掛金額を設定して、自らが選んだ金融商品で運用を行い、将来受け取れる公的年金とは別に給付を受けられるよう、老後の資産形成を目的としています。
iDeCoで積み立てた資産は、60歳以降に加入者が手続きを行うことで受給できます。iDeCoのメリットは、支払った掛金の全額が所得控除の対象になる点です。 掛金の下限額は一律5,000円で、加入者の職業に応じた上限額までは1,000単位で決められるので、iDeCoの掛金を多くすればその分高い節税効果が得られます。
また、資産を受給する際にも、公的年金・退職金の税制優遇が適用されるので、税負担の軽減ができます。
2. NISA
NISAは、個人投資家に向けた税制優遇制度です。NISA口座で株式や投資信託などの金融商品を購入すると、一定金額までの運用益・売却益が非課税となります。18歳以上を利用対象としたNISAには「一般NISA」「つみたてNISA」の2つがあり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
つみたてNISA | 一般NISA | |
年間投資上限額 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有期間 | 20年間 | 5年間 |
非課税保有限度額 | 800万円 | 600万円 |
投資方法 | 積立 | 一括・積立 |
通常、金融商品によって得られた利益には20.315%が課税されますが、NISAであれば資産運用で得た利益をそのまま手元に残せるので、税金対策となります。 また、NISAは金融庁の基準を満たした金融商品の中から投資先を選べるので、投資の未経験者・初心者であっても安心感があります。
3. ふるさと納税
ふるさと納税とは、本来は住んでいる地域の自治体へ納める税金を、自分の選んだ自治体に寄付できる制度のことです。寄付金の自己負担額は2,000円で、超えた部分の所得税・住民税には控除が適用されます。
たとえば、寄付金が2万円であれば、1万8,000円が控除の対象となります。ふるさと納税で控除される上限額は、地域・家族構成・年収によって異なるため、ふるさと納税サイトで事前に「いくらまで控除できるか」をシミュレーションしておきましょう。
参照:さとふる|ふるさと納税の控除上限額(限度額)がわかるシミュレーション&早見表
また、ふるさと納税の大きなメリットは、寄付先から返礼品を受け取れる点です。各地域の自治体から、野菜・米・肉などの特産品を寄付金額の30%相当分が返礼品として受け取れます。
ふるさと納税は、税金を前払いして後から還付金を受け取る仕組みであるため、直接的な節税効果はありません。しかし、給与収入が1,000万円だと控除額が大きいため、ふるさと納税の利用をおすすめします。
4. 不動産投資
不動産投資とは購入した不動産を他人に貸したり、売却したりすることで収益化する投資方法です。投資物件によっては少額から始められるため、20代や30代の若年層、あるいは会社員が副業として始めるケースも珍しくありません。
年収1,000万円超えの会社員が不動産投資をするメリットは、損益通算で所得を減らせる点です。損益通算とは、同一年分の本業の黒字から不動産投資の赤字を差し引いて所得を計算することを指します。たとえば、給与収入が1,000万円で、不動産収入がマイナス200万円であれば、800万円が所得になるといった具合です。
また、不動産の取得費用を一定年数で分割して経費計上できる「減価償却」も活用できるため、手元のキャッシュを残したまま、会計上を赤字にして税負担を抑えられます。さらに、不動産投資は相続税対策にもなります。現金は「1億円=1億円」としてそのまま評価されますが、現金を不動産に変えると財産の評価額が引き下げられ、1億円以下の相続税で済むからです。
不動産の評価方法には種類がありますが、おおむね土地は8割・建物は5割になります。くわえて、賃貸として活用している不動産は賃貸割合に応じて相続税評価額の減額が可能です。不動産投資は節税効果が高いため、年収1,000万円の会社員には適している投資方法と言えます。
年収1,000万円の会社員に不動産投資がおすすめな理由3選
年収1,000万円の会社員に不動産投資がおすすめの理由は、以下の3つです。
- 管理の手間がかからない
- 金融機関から好条件で融資を引きやすい
- インフレ対策になる
税金対策以外にどのようなメリットがあるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 管理の手間がかからない
不動産投資がおすすめの理由の1つ目は、管理業務の手間がかからない点です。 投資物件の管理は大家自らが行う自主管理もありますが、一般的には管理会社に委託します。賃料の5%〜10%程度を支払うことで、入居者募集・清掃・クレーム対応などの管理業務が代行可能です。本業に支障を与えない点は、不動産投資のメリットと言えます。
2. 金融機関から好条件で融資を引きやすい
不動産投資がおすすめの理由 2つ目は、金融機関から好条件で融資を引きやすいことです。 会社員は給与収入が安定しており、なおかつ高所得者は返済能力が十分にあると見込まれるため、金利が安くなるなど融資条件が優遇されやすくなります。好条件で多くの融資を受けられれば、購入できる物件の選択肢も広がるので戦略的に投資をしやすくなります。
3. インフレ対策になる
不動産投資がおすすめの理由 3つ目は、インフレ対策になることです。インフレになるとお金の価値が下がるため、金融資産の価格も市場の影響を受けて下落します。しかし、現物資産である不動産は、家屋や土地そのものに価値があるため、インフレが起きても価値は下がりにくいのです。 不動産投資はインフレに強い投資方法と言えます。
まとめ
今回の記事では、年収1000万円の会社員におすすめの節税方法と不動産投資が最適な理由について解説しました。年収1000万円を超えると税負担が増えるため、手元に現金を残すためには節税対策が必要です。不動産投資であれば、資産運用しながら高い節税効果が得られます。
多くの不動産会社で無料相談・セミナーなどが無料で行われているので、一度参加して検討してみてください。
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年収1000万円超え経営者の節税と手取りの増やし方については、こちらの記事で詳しく解説されています。
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