区分マンション投資に失敗する4つの原因と成功させるポイントを紹介
「区分マンション投資に興味はあるけど、失敗したくない」
不動産投資を始めようとしている方は、このようなお悩みをお持ちなのではないでしょうか?
区分マンション投資は、長期的なシミュレーションが曖昧な状態で始めてしまうと、家賃収入や売却益を得られず、赤字経営になりかねません。
しかし、入念に事業計画を練り、リスクヘッジが行えていれば、必要以上に不安になる必要はありません。
本記事では、区分マンション投資で失敗する原因と、成功させるポイントについて解説します。
目次
Toggle不動産投資における失敗とは?
不動産投資の失敗とは、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を合わせた総額が赤字であることです。
インカムゲインとは、所有物件を他人に貸すことによって得られる家賃収入を指します。
キャピタルゲインとは、不動産を売却したときに得られる利益のことです。たとえば、2,000万円で購入した物件が2,100万円で売れたとすると「100万円のキャピタルゲインを得た」となります。
基本的に、不動産投資の収益は上記の2つしかなく、物件購入時に総額を想定しておく必要があります。
ただし、運営中の一時的なマイナスは失敗ではありません。
空室対策として、人気設備を導入したりリフォームを施したりして一時的に赤字になっても、その後の客付けが安定すれば黒字化が見込めるからです。
区分マンション投資で失敗する4つの原因
区分マンション投資で失敗する原因には、下記の4つが挙げられます。
- 賃料の下落を想定していなかった
- 放置型の投資だと思っていた
- 今後起こりうるリスクの把握が不十分だった
- 情報不足の状態で不動産投資を始めてしまった
トータルの利益がなぜ赤字になってしまうのか順番に解説します。
1.賃料の下落を想定していなかった
不動産の賃料は、築年数に応じて下落します。
下記のグラフは、経年劣化が賃料に与える影響をあらわした資料です。
初期の築2年目あたりまで賃料が上昇しているのは、新築プレミアムによるものです。
新築プレミアムとは、新築から中古へ切り替わった時点で下落する物件価格の差のことで、通常より2割程度高くなると言われています。
この差額はもちろん賃料にも反映されるため、新築時の賃料が一番高くなるのです。
しかし、築年数が経つと新築特有の価値はなくなり、経年劣化により建物の劣化が進行します。グラフから、築10年目で約1割、築20年目を迎える頃には約2割と、築年数が経過するごとに賃料が下落していることがわかります。
家賃の下落率は物件やエリアによって異なりますが、築年数に応じた下落を想定していなければ、収益がマイナスになる可能性は高くなるでしょう。
2.放置型の投資だと思っていた
区分マンション投資は、日々の管理業務は管理会社に代行してもらえますが、経営判断は物件オーナーにあります。
たとえば、時間の経過と共に物件は老朽化が進行しますし、ライバル物件との競争環境も変わります。周囲の変化に合わせて、初期費用や設備を見直すなど、戦略的な経営判断が求められるでしょう。
しかし、放置して管理会社任せにしていると、管理状況によっては空室期間が長引いたり、退去率が上がったりなど損失を被ります。
優秀な管理会社を見つける必要もありますが、物件オーナーが経営に関わっていく姿勢も重要です。
3.今後起こりうるリスクの把握が不十分だった
区分マンション投資には、毎月・毎年かかる経費に加えて、突発的に必要になる費用があります。
- 入居中に設備の故障があった際の交換費用
- 入退去時に発生する修繕費・設備交換費
- 空室時に不動産会社に支払う広告宣伝費
このほかにも、家賃滞納によって数ヶ月家賃収入が得られなかったり、自然災害によって修繕費が必要になったりする可能性もあります。
今後起こりうるリスクに対して準備がなければ、資金ショートに陥ってしまうでしょう。
4.情報不足の状態で不動産投資を始めてしまった
情報不足のまま不動産投資をはじめてしまうと、悪徳業者により、収益性が低い物件を高額で購入させられる可能性があります。
「早いもの勝ちです」「高利回りで儲かります」といったポジティブな言葉を鵜呑みにしないようにしましょう。
不動産投資には、節税効果や不労所得などさまざまなメリットもありますが、維持費や思わぬ出費などのリスクもあります。
業者に、デメリットについての詳細も質問できるだけの基本知識はつけておくべきです。
区分マンション投資を成功させる5つのポイント
区分マンション投資を成功させるポイントは、下記のとおりです。
- 立地を厳選する
- 実質利回りを意識する
- 節税対策で物件を選ばない
- 相場感を身につけておく
- 信頼における不動産会社を選ぶ
不動産投資をはじめる前に意識したら良いことを、順番に見ていきましょう。
1.立地を厳選する
立地は入居率に直接影響を与えるうえに、自分の努力では変えられない要素です。
物件選びは、好立地であるか否かを厳選しましょう。
都心部であれば、徒歩10分圏内に最寄駅がある物件は好立地です。主な移動手段が電車であるため、主要ターミナル駅へのアクセスのしやすさもポイントになります。
地方であれば、中心街や商業施設まで車で15分圏内にある物件は立地が良いです。家族で2台以上の車を所有する家庭も珍しくないため、マンション敷地内か近隣に駐車場があるか否かも重要な要素となります。
そのほか、治安が良いか・騒音は少ないか、といった要素も入居付けに影響します。
実際に物件の周辺を歩いたり、その地域に詳しい不動産会社に聞いたりすると、住みやすさは把握しやすいでしょう。
2.実質利回りを意識する
不動産広告によく「利回り◯%」と表示されるのは、表面利回りです。
物件選びは、実質利回りを意識して選定しましょう。
表面利回りとは、1年間の家賃収入を物件価格で割った数字です。一方で、実質利回りは、表面利回りから諸経費を差し引いた数字で、より現実的な収益をあらわします。
物件により、購入時や購入後にかかる詳細な諸経費は異なるため、不動産会社に相談した方が良いでしょう。
3.節税対策で物件を選ばない
区分マンション投資に節税効果があるのは確かですが、投資で1番大事なことは利益をあげて資産を増やしていくことです。
節税に重きをおいて必要以上に経費を使うと、資産は確実に減っていきます。
まずは、区分マンション投資で利益を上げ続けられるよう運営にコミットしましょう。
4.相場感を身につけておく
物件購入前に、周辺相場をリサーチしておきましょう。
自分のなかに相場感がなければ、相場より高い金額で購入させられてしまう可能性があります。
過去の成約事例や、不動産ポータルサイトで、類似した物件の価格を参考にすると相場を把握できます。
5.信頼における不動産会社を選ぶ
利回りや相場感を物件オーナー自身が把握しておくことは重要です。
しかし、初心者が不動産投資で成功するには、プロの協力が欠かせません。
需要のある物件選びや、長期的な資金計画など、未経験者では想定できない要素が多いからです。
自分自身も知識を身につけつつ、適切なサポートを受けられると、正確な投資判断をしやすくなるでしょう。
まとめ
不動産投資における失敗とは、トータルで赤字になってしまうことです。
失敗してしまう理由は様々ありますが、主な原因としては、情報不足・想定不足が挙げられます。
不動産投資の知識を身につけることで失敗は回避しやすくなるでしょう。
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