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個人の不動産投資家もESGに配慮した物件選びが必要?

ノウハウ

個人の不動産投資家もESGに配慮した物件選びが必要?

投資対象とする企業はESG(環境・社会・企業統治)という評価で選別されはじめていることをご存知ですか。不動産投資においても同様に、このESGというものを考慮する必要性が生じています。では不動産という現物資産を保有する個人投資家には、どのような影響があるのでしょうか。そこで今回は不動産投資におけるESGについて詳しく説明します。

1 投資活動はESGを重視する潮流に

世界的に投資活動ではESGを重視する潮流となっています。まずはこのESGとは何かを説明します。

1-1 ESG投資の概要
ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を合わせた言葉です。2006年に国連のアナン事務総長(当時)が機関投資家に対して「責任投資原則」というものを提唱した際に生まれたものです。
これは企業の持続性や将来性を評価する指針となります。つまり投資家は収益性だけを指針に投資対象を選別するのではなく、その企業が将来性を見据えた経営をしていることも評価するように、という意味を持つものとなります。
特に2008年のリーマンショック以降は、短期的な利益追求をする投資家に対する批判が高まったことで、ESG投資が世界に広がるようになりました。投資家は企業が長く存続するために投資をすべきであり、企業は会社とともに地球環境にも配慮した経営をすべきであるという意識が広まったのです。

1-2 なぜESG投資が必要なのか
ESG投資は単に地球環境に配慮し、長く存続する企業に投資をするというものではありません。というのは、企業のESGへの取り組みは、SDGsの目標達成に向けた取り組みにもつながるからです。
SDGsとは国際社会で共通する世界規模の問題を解決するための、17の目標達成を目指すものです。資源を枯渇させることなく人類が永続し、地球環境を住みやすいものとし、すべての人がその目標達成のために必要な教育を受けられるようにするといった17の目標を2030年までに達成するというのがSDGsです。
そして投資家がESG投資を行うことにより、企業はSDGsの目標達成につながる活動を行うという狙いがあります。

1-3 投資活動にはますますESGが重視される傾向に
2020年5月24日、金融庁は機関投資家の行動指針を3年ぶりに改定しました。(※1)その内容は、運用戦略のレポートにおいて、ESGをどのように考慮して運用しているのかを示すように、というものです。
そして個別企業への評価はすでに、ESGへの取り組みを反映するようになっています。たとえば障がい者の雇用を積極的に行う企業の株価が、過去5年間で10倍以上にもなった事例があります。(※2)あるいは気候変動対策に力を入れている企業に投資マネーが流入し、株価を押し上げるというケースも見られます。
逆にこのようなESGへの取り組みを具体的に行っていない企業からは投資マネーが引き上げられ、株価が下落することにもつながると考えられます。
それでは不動産投資における現状はどのようになっているのでしょうか。

2 不動産投資におけるESG投資への取り組み

実は不動産投資においては、特にESG投資が重要であると考えられています。

2-1 不動産はESG投資における重要分野に位置づけられている
不動産業界はESGにおいて、特に重要な役割を担う業界とされています。(※3)
たとえば災害への対策として地盤面のかさ上げや集中豪雨対策を行うことで、海面上昇や台風、洪水といったリスクに備えることができます。また建物の建設においても二酸化炭素排出の削減や住みやすい住環境の提供といった取り組みにより、ESGに大きく貢献します。
このように不動産業界の取り組みにより、住みやすい環境づくりに大きく貢献できるというのが、不動産業界がESGにおいて重要視される理由です。
国土交通省は「ESG不動産投資のあり方検討会」を設置して、人口減少や少子高齢化、地球温暖化対策などに対しての不動産投資におけるESGへの取り組みなどを推進する意向を示しています。(※4)

2-2 不動産投資でESGに取り組む方法
投資家が不動産投資においてESGへ取り組むアプローチは2つあります。1つはESGへの取り組みをしている企業に対して投資すること、そしてもう1つはESGに配慮した住宅やビルといった不動産を購入することです。
企業への投資に関しては一般の投資と同様に、たとえばESGへの取り組みを表明し、実際に活動している企業の株式を組み込んだ投資信託を購入するという方法があります。ESGに配慮しない企業は投資対象から外されるため、資金調達が難しくなるといった影響が出ます。

そして環境に配慮し住む人の健康に配慮した住宅あるいはビルを購入して運用するという投資方法があります。ただしこの場合、そのような不動産を購入して十分な収益を生み出せるのかという疑問が出てきます。
実はESG投資の推進により、このような不動産の購入をしなければ、今後は収益性が低下することも想定されるようになってきています。

3 個人投資家がESGに配慮した不動産購入をすべき理由とは

省エネ性が高く快適な住み心地の住宅やビルは建設コストも高いために、一見すると収益性は低いように思えます。しかしこれからは、このような物件を購入しなければ収益を確保できなくなる可能性があります。

3-1 将来は不動産評価がESGに左右される?その理由とは
国土交通省はESG投資の普及促進の一環として、健康性や快適性などに関する不動産の認証制度を構築することを検討しています。(※5)そして不動産鑑定にこの認証制度を反映させることも考えられています。(※6)
つまりESG投資を考慮して健康性・快適性を備えた物件でなければ、鑑定評価が下がることが将来的に考えられるということです。

3-2 ESGを考慮した不動産購入で資産価値の向上も
不動産の認証制度と鑑定評価への反映がなぜESGにつながるのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。
まずエコな建物を建設することにより、環境負荷が低減します。エアコンの稼働を減らすことで電気の使用量が減少し、それは二酸化炭素の排出軽減につながります。さらにビルの快適性を向上させることで、働く人の生産性が向上します。健康面への配慮を行うことで医療費の削減につながりますし、生産性の向上によりビル全体の光熱費削減にもつながります。
このように建物の快適性を高めることで、二次的に環境負荷の低減などにつながっていくと考えられています。もちろんビルだけではなく一般の住宅においても同じです。
そのような不動産は高く評価されるべきである、というのが認証制度を鑑定評価に反映させる理由です。このような不動産を購入することで、投資家は資産価値が落ちにくい物件を保有することになります。その結果、売却時には従来のような値下がりによる収益機会の滅失ではなく、逆に資産価値の上昇による利益を生み出すことにもなると考えられます。
これまでは築年数の経過にともない資産価値が減少した不動産も、ESG投資の普及により資産価値が高まることも期待できます。

まとめ

ESG投資というのは機関投資家のみに関わるものではありません。現物資産である住宅などの不動産を購入する個人投資家も、これからは省エネ性などESGを意識した物件選抜をすることが必要になると考えられます。

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参考サイト
(※1)https://www.fsa.go.jp/news/r1/singi/20200324.html

(※2)https://r.nikkei.com/article/DGXMZO57114390T20C20A3000000

(※3)https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/large_scale/meeting/h31/tenantseminar_19.files/2019_seminar_csrdesign.pdf

(※4)https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000198.html

(※5)https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo05_hh_000149.html

(※6)https://www.mlit.go.jp/common/001214980.pdf

 

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