チ。―地球の運動について―
どうも、こんにちは!
今回は今おすすめの漫画、そちらを原作としたアニメ
「チ。―地球の運動について―」
についてご紹介したいと思います。
突然ですがあなたの中で地球は動いていますか?
おそらくほとんどの人は「どういうこと?」となったかと思います。
では聞き方を変えます。
あなたの常識では地球は自転をしながら公転していますか?
この問いかけであればほとんどの人は「はい」と答えたかと思います。
では更に聞きます。
「地球が回っている、地球が動いている」と肌身で感じたことがある人はいますか?
この質問は難しいですね。
太陽や月の位置、星の位置が変わるから地球は動いていると回答するかもしれませんが…
ではこう考えてみるのはいかがですか?
地球が動いているのではなく、空が動いているのだと。
こう考えるのが地球は止まっていて、空が動いている。いわゆる『天動説』になります。
実際に15世紀ごろまでのヨーロッパでは天動説が主流で、地球は宇宙の中心で、地球を中心として宇宙が回っている、まさか地球が動いているなんて誰も考えていませんでした。
つまり、天動説が信じられている世界では地球は静止しており、地球が動くなんてことはありません。
しかし、現代においては天動説ではなく、地球が動く『地動説』が一般常識です。
地動説をみんなが信じているから、現代において地球は回っているんです。
もう一度聞きます。
地球が動いていると本やテレビ、学校の授業で聞いた知識ではなく肌身で感じたことはありますか?
現代において地球が動いているのは、天動説が当たり前だった時代に、その当たり前に疑問を感じて意義を提唱し、様々な妨害にも負けずに地動説を証明した人たちの勇敢な軌跡によって成し遂げられています。
そんな勇敢な人々の軌跡を描いたのが「チ。―地球の運動について―」です。
当時、地動説を証明することはその科学的難しさとは別の高いハードルがありました。
地球が宇宙の中心ではないという考え方は、当時の宗教的権威に挑戦する大きなリスクを伴い、それを明らかにしようとする者たちは宗教裁判や迫害の危機にさらされました。(地球は神が作ったものであり完璧だから、地球は動かないという。地動説などという神が動かないと決めたことを否定するのは神への冒涜であると異端扱いされて最悪の場合は処刑になる時代でした。)
物語は、その危険な状況下で人類がいかにして「知識」を追い求めていくのか、そしてそれがどれだけの犠牲を伴うのかを描いています。主人公たちの情熱や葛藤、また彼らのもつ不屈の信念は、知識がただの情報ではなく、人生や存在そのものをかけた戦いであることを教えてくれます。
画像:異端審問官による拷問シーン
『チ。』が読者に問いかけるのは、
「真理を追い求めることは何を意味するのか?」という普遍的なテーマです。
この作品の魅力は、壮大なテーマを描きながらも、個々のキャラクターたちが持つ人間らしさや悩み、そして彼らが直面する試練がリアルに描かれている点にあります。
彼らが追い求める「地球を動かす」という科学的な探求は、同時に自身の人生や社会との闘いでもあるのです。
物語の流れに沿って、読者は自然と科学的な知識の重要性を再認識し、現代に生きる私たちが当たり前に受け入れている「地球の運動」が、どれほど多くの困難と犠牲の末に得られたものであるかを考えさせられます。
科学と宗教の対立というテーマは、時代や場所を超えて現代にも通じる部分があり、単に歴史的な物語ではなく、現代に対するメッセージ性を持っています。
『チ。―地球の運動について―』は、知識の探求や学問の自由、そしてその代償について深く考えさせられる壮大な一作です。
8巻で完結済みで、1日でサクッと読み切れる長さなのでまだ知らなかったという人は騙されたと思って手に取ってほしいなと思います。
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