fbpx

COLUMN

ラム

国民に衝撃を与えた金融庁発表の“不足資金2,000万円”はどう読めばいいのか?

国民に衝撃を与えた金融庁発表の“不足資金2,000万円”はどう読めばいいのか?

あちこちで物議をかもした
“2,000万円”の正体は?

 

今年6月、金融庁は『高齢社会における資産形成・管理』の報告書を公表しました。

この中に「約2,000万円の金融資産の取り崩し」という具体的な数字が示されたことで、国会やメディアが炎上するほどの論議を呼んだわけですが、本来、この報告書が作成された目的は、“人生100年時代”を見据えた資産形成を促すことにありました。では、正しくはどのように読みとけばよいのでしょうか。

まず、報告書は、現実の高齢夫婦無職世帯の毎月収入(大部分は年金)と毎月の支出の赤字額が5.5万円(年額66万円)という家計調査(2017年)の数値に基づいて計算されています。そして、2015年人口推計での全人口の約4分の1が95歳まで生存することを前提としており、不足額5.5万円が30年生きるなら約2,000万円の資金が不足するという数字が出されたわけです。これが、問題の“2,000万円”の正体です。

老後不安の第1位は
やはり“お金”にまつわること

もちろん収入額も支出額も、もっといえば余命も一人ひとり異なりますから、2,000万円という数字は基準の一つにしかすぎません。ただ、はっきりしているのは、大多数の人にとって公的年金だけでは老後の生活資金が足りないという事実であり、不足分は国に頼らず自助努力でカバーしていかねばならないということです。

内閣府が実施した世論調査では、「老後の生活設計を考えたことがある」にYESと回答した人は全体の7割近くを占めました。その背景にあるのが、老後の生活不安です。

また、ある民間企業の「老後の不安要因」に関するアンケート調査では、ほとんどすべての世代において、“健康”や“介護”を抑え、“お金”の心配が第1位を占めました。同調査では「保有している金融資産額」と「老後の備えとして十分だと想定する金融資産額」の比較も行われましたが、どの世代でも実際の保有額は十分と思える額にはるかに及びませんでした。

預貯金などの「金融資産がゼロ」の割合の年代別だと

  • 20歳代:32.2%
  • 30歳代:17.5%
  • 40歳代:22.6%
  • 50歳代:17.4%
  • 60歳代:22.0%
  • 70歳代以上:28.6%

(金融広報中央委員会「家計の金行動に関する世論調査二人以上世論調査2018年」調べ)

そこへ突然2000万円必要といわれても「年金100年安心プラン」はどうなった!と不満が出ても無理はありません。

年金100年安心プランとは一体何だったのか

提唱されたのは小泉内閣時代の2004年。

年金100年安心プランの内容は以下の2点です。

  1. 保険料は18.3%を上限にして2017年までに段階的に引き上げ、その後は保険料の上昇無し
  2. 年金額はモデル世帯で現役世帯の手取り収入の50%を確保する

実はこれだけで、「100歳まで年金で安心して暮らせます」との記述はどこにもありません。

では何に対しての”安心”だったのでしょうか。

多くの方々は、「100年の生活の安心」と意味の履き違いをしただけであり、「年金制度は100年安心」という意味にすぎませんでした。

当時、年金制度の崩壊が騒がれていた時代だからこその制度でしたが、賃金上昇による保険料の上昇等を計算しなおせば定めた上限は上回ります。

あくまでも、「年金制度はとりあえず100年維持させます」という事になります。

資産運用をはじめるなら、
「早ければ早いほどいい」と金融庁

公的年金だけでは老後資金が不足という事実を踏まえ、金融庁が強調しているのが、「長期型・分散型」の資産運用の重要性です。ライフプラン・マネープランを遠い未来の話ではなく、「いま現在において必要なこと」、「自分ごと」として捉えることが重要であり、「早ければ早いほど望ましい」と報告書ではまとめられました。

低金利時代を背景に、政府が「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げるようになって約20年。日本では投資より預貯金を選ぶ人が多いのが現状ですが、じつは優遇税制が導入されたり、非課税制度の適用によって投資しやすい商品が誕生したりと、国が投資を後押しするような時代にもなっているのです。

 ■政府による取り組みの例 制度面
  • 株式の売買手数料の自由化
  • 証券優遇税制の見直し商品
  • 投資信託(銀行窓口販売)
  • 少額投資非課税制度「NISA」
  • 「つみたてNISA」
  • 個人型確定拠出年金「iDeCo」

長期型の資産運用なら、
不動産投資も有効な選択肢の一つ

投資商品にはさまざまな種類がありますが、「これだけやっていれば安心」というものはありません。たとえば、「長期にわたる着実な資産形成が期待できる」、「リスクはあっても短期で利益を狙える」などの商品ごとの特性がありますから、複数の商品にバランスよく分散投資することが大切です。

多彩な商品の中で、近年注目を集めるものの一つが不動産投資です。不動産投資というと怪しいというイメージをもつ人もいますが、とくに区分マンション投資の場合、物件価格や家賃収入が上昇傾向にある東京都ではローン返済額を上回る収益も期待できます。

コツコツと貯蓄するような長期型投資商品としての特性をもつとともに、いざというときは現金化できる流動性を兼ね備えていることもメリットといえます。

また、万一の備えとして、「団体信用生命保険」によりローン残債が当保険により相殺され、家族に無借金のマンションを残すことも出来るので、生命保険の見直しとしても脚光を浴びています。

もちろん不動産特有のリスクもありますので、プロの視点での物件選びや家賃保証などの契約条件の選定は欠かせません。ご自身の知識を増やすとともに、よい相談相手をもつことも大切です。

参考資料

ランキング

RANKING

<!--SATORI ポップアップ-->