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どうなる? オリンピック後の東京の不動産価値

どうなる? オリンピック後の東京の不動産価値

 東京オリンピックまで1年を切りました。インフラ整備やホテル建設など、大きな祭典を受け入れるための準備が加速する昨今ですが、大規模な投資が終わったあとの東京はいったいどうなるのだろうかという声も上がっています。
 とくに不動産市場がどうなっているかは、不動産投資を考える方にとっては特に関心の高いところだと思います。資産価値が下がる派・上がる派それぞれの根拠から見ていきましょう。

[下がる派]

 いずれも五輪とは関係なく、この時節の不動産市場の需給バランスとの関係で、2020年以降は地価や家賃相場が下がると予想されています。

根拠1/2022年の生産緑地問題

 生産緑地とは、三大都市圏特定市の市街化区域にある農地のことで、東京都だけでも約3,500ヘクタールあるといわれています。指定を受けると税制面の優遇を受けられる一方、農業以外の目的に使うことはできなくなります。
 この生産緑地の指定が、制度の創設から30年が経過する2022年に切れます。引き続き営農する場合は、10年間の延長をすることも可能ですが、高齢化や後継者不在を理由に農家を廃業したいと考えている人々は少なくないといわれます。すると、指定の切れるタイミングで生産緑地が一斉に放出され、宅地に転用されることで、需給バランスが崩れると危惧されているわけです。

根拠2/人口の減少

 わが国の人口は2016年より連続で減少しています。そして2017年の調査で、総人口に占める年少人口(0~14歳)は12.3%、2018年に生まれた子どもの数は91万8,397人と、ともに過去最低を更新しました。
 2020年以降も人口は減少しつづけることが予想されており、住宅の需要が増える見込みはないというのがこちらの根拠です。

[上がる派]

 これまでの五輪を例に、2020年のあとも都心部には安定した人の流れがあることが予想されています。

根拠1/ロンドン五輪後の事例

 ロンドンオリンピックが行われたのは2012年の夏のことですが、ニッセイ基礎研究所の「基礎研レポート」によれば、オリンピック翌年の2013年、ロンドンの不動産の取引量は前年比+39%で、過去3年より高い増加率となりました。
 ロンドンでは長期的な視野での都市づくりのプランを作成し、オリンピックを一つの通過点として、将来に続く都市開発を行なったといわれます。それによって、魅力的な都市づくりが進んだことが、五輪後も資産価値を維持する要因になったと考えられています。

根拠2/1964年の東京五輪後の事例

 オリンピック終了直後は、建設需要やテレビなどの需要も一段落して昭和40年不況が到来。同じようなことが、2020オリンピック後にも起こるのではないかと心配されています。
 しかし前回の東京大会の場合、開催翌年には早くも景気は底を打ち、いざなぎ景気がスタートし、1970年まで2ケタ成長を続けました。成熟社会にさしかかった今は、そこまでの経済成長は臨めないものの、けっして悪くないのではないかと予想されています。

4つの根拠は、いまの東京にどのぐらいあてはまる?

 下がる派の根拠の一つである生産緑地に関して、国土交通省のデータなどを見ると、東京の都区部で生産緑地の指定を受けているのは約470ヘクタールのみ。3,000ヘクタール以上は三多摩地区の農地が該当します。
 さらに、都区部では470ヘクタールの大半が世田谷区・練馬区に集中し、港区、文京区、中央区、品川区、渋谷区などの区には生産緑地はありません。つまり、どの地域を見るかで、生産緑地の影響の有無は大きく異なってくるわけです。
 これは人口の減少についても同じです。国立社会保障・人口問題研究所の統計によると、2015年の人口を100とした場合、2018年の人口は全国では83.7まで減少していますが、東京都に限れば100.7と増加傾向が見られます。また、2020以降も外国籍の人々の東京移住が加速するともいわれていることから、住宅の需要も一定水準を維持していくものと見込まれます。

結局、状況の変化を先読みした人が勝つ

 都市部を活気づける要素としてはほかにも2つ挙げられます。一つは、オリンピック後の旅行者の増加です。オリンピック・スタジアムが引き続きさまざまなイベントで再利用されることによって、コンスタントに観戦旅行に来る人々がいたり、選手や応援団として訪れた人々がSNSなどを通じて日本の魅力を世界に発信してくれたりすることの効果が期待できます。
 もう一つは、都区部の各地で進む再開発事業の効果です。オリンピック後のロンドンがそうであったように、都市としての魅力や利便性が高まれば、東京は今後も多くの人々が流入する街となっていくでしょう。
 そして、不動産投資に関しては、“マクロのトレンド”を把握しつつ、その中のどの“ミクロ”を切り取って勝負するかが大切になってきます。あえて生産緑地の土地を安値で買いにいく戦略もあれば、値下がりしにくい土地を買いにいくという戦略もあります。そのどちらを選択するのであっても、読み間違いは禁物。専門家と相談しながら進めることが大切です。

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